6) 写真紀行 (Travel & Photo) - 国内(Japan)

2025年10月11日 (土)

<movie> 初めての立山; (4) 雷鳥沢ヒュッテ 2025初秋 / My first trekking to Tateyama mountainous area, Japan Alps; (4) Raichozawa Hyutte, early autumn 2025

 

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一ノ越山荘で午前0時ごろから、強風により小屋の周囲で何かがバタバタと激しく動く音や、激しい雨音が聞こえてきました。午前5時に起きた時も、外の天候は変わらず。外に出てみると、ここはやはり風の通り道、吹き飛ばされそうな風の勢いで、慌てて小屋に戻ります。朝食後、五色ヶ原山荘は諦めてキャンセルの連絡、雷鳥沢ヒュッテの予約変更を行います。こんな天候でも、雄山への登山者が続々と室堂から上がってきます。

室堂は昨日十分堪能してしまったので、一ノ越山荘をのんびりと出発し、途中室堂ターミナルで時間を潰し、少し視界が開けてくるのを待って雷鳥沢ヒュッテへ出発です。みくりが池温泉まではすぐですが、それから先は登ったり降ったり、意外と遠く感じます。最後は谷筋に向かって降って到着です。室堂ターミナル〜雷鳥沢ヒュッテ間、40〜60分くらいでしょうか。

 

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霧の中に現れた”巨大な”雷鳥沢ヒュッテ! コンクリート4階建て/収容人数250名だそうです。外観は山小屋・山荘と言うよりはホテルです。

「雷鳥沢ヒュッテ」は、地獄谷に湧出する温泉を利用することで、室堂では外湯(半露天風呂)のある唯一の宿泊施設です。標高は2,400mあるので、日本最高所の露天風呂だそうです。
こちらは1947年にオープンした「房治荘」として始まります。立山黒部アルペンルート開設(1971年)に合わせて、1975年に現在の場所(ロッジ立山連峰の隣)に移転して「ニューフサジ」と名前が変わり、その後「雷鳥沢ヒュッテ」となったそうです。
「ニューフサジ(雷鳥沢ヒュッテ)」は優美な曲線が美しいですが、これは建築家の吉阪隆正氏によるものです。吉阪氏は早稲田大学建築学科卒業後、早稲田大学の学部長、日本建築学会会長、日本山岳会理事などを務めており、このアルペンルート沿いの建築物の設計をなされています。ただ、すでに50年ほど経過しているので、豪雪や火山ガスなどの過酷な環境の元でかなりの老朽化が進んでいるようです。

外湯 地獄谷温泉(雷鳥沢温泉)、源泉掛け流し 泥炭臭、泥のような濁り湯、単純酸性温泉。非常に熱いので水を自分で適当に入れて、適温状態にして入ります。衣類に強い臭いがついて、後が大変なようです。
内湯 300m先の採湯地から引いており、ボイラーによる加熱はしていない(沸かし湯ではない)と表記されています。こちらも非常に熱いので水を自分で適当に入れて、適温状態にして入ることになります。それでも熱いので長時間入っていることはできません。「温泉」とは明記されていませんが、微かに硫黄臭もして(タオルにも臭いが付きます)温泉のように思いますが、どうなんでしょうか?

部屋は4階の相部屋、何度も4階まで階段で上り下りします(苦笑)。
ヒュッテのスタッフから「熊がいるよ!」と言われて、宿泊者数人が急いでテラスにやってきます。この付近では成獣が2頭、子供が2頭確認されているそうです。この日は成獣2頭が見られました。かなりの距離がありますので私たちは呑気に眺めていられますが、下山中の登山者が付近にいたりテント場もあるので、緊迫した場面もありました。熊は草むらやハイマツの中でいつも何かを食べているようでしたが、移動する時はけっこう速いです。

熊を見ているうちにあっという間に時間が過ぎてしまい、夕食です。食事は松花堂弁当風の器で出てきました。再びテラスに出ると天候がやや回復していて、山々は美しい夕焼けに染まっていました。

 

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翌朝は再び激しい風雨に見舞われました。人影も少ない中、熊との遭遇を警戒しながら、無事に室堂ターミナルに到着です。アルペンルート、富山地方鉄道乗車中も、繰り返し激しい雨に見舞われます。今回は”山行”というよりも”旅行や観光”で終わってしまった気もしますが、一ノ越からの裏銀座方面の眺め、初めての室堂と立山、熊さん、地獄谷温泉(雷鳥沢温泉)と、まあ良かったのかな? と思いながら帰路につきました。

September 2025, Tateyama Raichozawa Hyutte Japan Alps, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S. and iPhone 13

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2025年9月 2日 (火)

白馬岳 2025夏 (4) 番外編 / Mt. Shirouma-dake Summer 2025 (4) Side-story; sudden end of the trekking

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栂池自然園から白馬大雪渓(2010/8)

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船越の頭〜小蓮華岳間から白馬大雪渓 (2025/8)

 

昨日は、黄昏時の美しい山並みを存分に楽しみながら、明日の好天に期待を膨らませながら、眠りにつきました。

そして・・・・・、午前0時ごろ目が覚めると、屋外で風で何かがバタバタ動いているよう音が聞こえてきます。午前4時前、トイレに行くために廊下を歩いていると、激しい雨音と強風でバタバタと何かが動いている音が聞こえてきます。やはり予報通りの悪天候のようです。午前5時、朝食です。昨日の山岳遭難防止常駐隊の男性2名もすでに来られており、宿泊のみなさんがお二人を取り囲んでいました。

ところでこの日の悪天候は、梅雨明け以来ずっと続いた好天が一旦終わり、梅雨前線の南下に伴うものでした。実は、この悪天候は日本気象協会の2週間予報で北陸方面(北アルプス北部)ですでに予測されていました。白馬村の予報では、悪天候はたった1日(8月11日)ですが降雨量の予測は毎日20〜100mm/日以上と極端に異なり、10日以上先の予報でもあり私自身も日程変更やコース変更をどう判断すべきか、非常に困ってしまい、しばらくは様子見となりました。出発の日が近づくにつれて、降雨量は少なくなるものの、悪天候の日が1日から2、3日にのびる傾向があり、それもやや前倒しになる傾向が見られたので、出発直前に日程を1日短縮し、悪天候の前日に白馬鑓温泉小屋到着、悪天候の日に猿倉に下山という日程にしました。しかし結局、杓子岳・白馬槍ヶ岳・温泉小屋到達前に悪天候に巻き込まれてしまいました。

朝食を済ませてくると、すでに出発する宿泊者多数で、常駐隊の方から悪天候が長引きそうなので、今日すぐに大雪渓を下山するのが最善策と言われました。大雪渓がエスケープルートということです。昨日も、日程・ルート変更(予約の変更やキャンセルなども含めて)をいくつか考えていたのですが、悪天候の中での大雪渓の下山は考えていなかったので、ちょっと驚きましたが、しばらく考えて、このアドバイスに従うことにしました。もちろん大雪渓は初めてです。ザックのパッキングをやり直して、午前7時半、少し遅くなりましたが出発です。もうみなさん出発してしまったのか、宿泊者の数は少ないようです。みなさん、稜線コースで白馬大池・栂池に降るのか、大雪渓を降るのか、山荘に停滞・連泊か、まさか白馬鑓温泉小屋に向かうのか、どのコースが多いのだろうかなどと考えながら、外の状況を確認します。かなりの強風と雨で、躊躇しながらも出発です。

間近に見える村営の白馬岳頂上小屋が、意外と遠かったでした。大雪渓までの上部の岩場の降りの方が大変でした。ガスが濃くて視界は20mくらい? ロープの位置はおおよそ分かりますが、岩場の急斜面を雨水がかなり流れているので、どこを歩くべきか時々迷ってしまったり、とにかく焦らずゆっくりと降ります。2,3人のグループがいくつか自然と集まり10人くらいのグループのような感じで適当な距離感を置いて下っていきます。時々、ベテランの単独行の方が、さーっと追い抜いて降りていきます。避難小屋、2ヶ所の小さな木製の橋を過ぎて、ようやく大雪渓へと到着です。

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大雪渓 休憩スポット (2025/8)

   

ここまでくると風雨もかなり弱くなりましたが、相変わらず視界は悪いです。落ち着いて周りを見渡すと、登ってきた人も含めて、かなりの登山者がいることに気が付きます。アイゼンをしっかり装着して、初めての大雪渓に臨みます。ここでも、なんとなく大グループができて、なんとなくみなさん順番に出発していきます。今年の大雪渓は久しぶりに雪の量が多かったと聞いています。見える範囲では大きな穴は1ヶ所、クレバスには気が付きませんでした。踏み跡はしっかりしているし、アイゼンを一歩一歩効かせて降る分には不安はありませんでした。途中の休憩スポットで一休み。雨も風も止んでいます。視界もかなり開けてきて、下界の方では薄陽が出ているようです。

 

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大雪渓 末端部 (2025/8)
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大雪渓 末端部 (2013/8)
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大雪渓 末端部 (2013/8)

大雪渓の末端部に到着です(実際には、この先でもう一度残雪区間に出くわします)。ここまでは、昔猿倉から登って来たことがあります。アイゼンを外して一休みです。通常の登山道を下って、旧白馬尻小屋(解体されて廃材のみ、トイレが新設)、林道に到着です。猿倉荘まで、この林道歩きが長く感じて、草臥れました。

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白馬尻 (2013/8)

 

猿倉荘でも山岳遭難防止常駐隊の男性2名が、大きな相談窓口を開いていました。猿倉荘では、まず白馬鑓温泉小屋の当日キャンセルと猿倉荘の当日新規予約です。山小屋のグループ間での予約・キャンセルは、いろいろと融通を効かせて頂き助かります。夕食は豚肉の炒め物の定食です。お隣のグループも白馬鑓温泉小屋を中止して大雪渓を下ってきたとのこと。翌朝も、激しい雨でした。山頂付近(稜線)での悪天候はさらに続いていたようで、奇しくも2週間予報で出ていた当初の悪天候の日、同じルートでとうとう死亡事故が発生してしまいました。

今年は夏山山行もあっけなく終わることとなりました。

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August 2025, "Hakuba Daisekkei” (Hakuba large snowy valley) Japan Alps, iPhone 13 etc.

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2025年8月28日 (木)

<movie> 白馬岳 2025夏 (3) 白馬山荘のひととき/ Mt. Shirouma-dake Summer 2025 (3) Stay in the HAKUBA SANSO LODGE

 

 

 

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白馬山荘は初めてですが、想像していたほどの巨大さは感じられませんでした。もちろん、他の山小屋と比べれば大きな建物が4棟もあるのですが・・・。建物の高さが低いためかもしれません。

そうは言っても、宿泊者が桁違いに多いというのは、宿泊の受付時から感じられます。広い受付棟の内部、受付窓口と支払い窓口が別れている。広い食堂(120席)は250席くらいあるように感じられたが、トレイを持って並ぶのは社員食堂のよう、まさに戦場です(笑)。雲上のレストラン「スカイプラザ白馬」は洒落た都会並みのレストランですが、こんなに大きなレストラン・カフェも大都会を除けばそんなに無いように思います。外に並ぶベンチの数も半端でないし・・・。いずれにしても、物資や大量の水の安定供給、設備のキャパシティなど、裏方さんはたいへんそうですね。

今回は相部屋で普通の1泊2食付きの予約でした。相部屋は布団が敷き詰められていて、一人おきに予約者が入っているという感じでした。こちらは個室もバリエーションが多く、受付にも本日の個室の空き状況が明示されていて、積極的に予約変更を勧めていました。宿泊受付時、夕食にビーフシチューに変更するとスカイプラザで夕食を頂けるようですが、案内に気がつきませんでした。標準の食事はごく普通でした。

 

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一通りザックの整理した後は、「スカイプラザ白馬」に行ってみました。昼食をとった後、食後のデザートにケーキセットを頼みました。この日は昼以降は雲がかかって展望も良くないし、それほど混雑しているわけではなかったので、ずいぶんと長居してしまいました。

ところで、昔はこのエリアは「カレー縦走」と言われたそうです。つまり、どこの山小屋もカレーライスしか出ない(笑)。流石に今は違って、今回の夕食メインは、鍋と白身魚の香草焼き? ハンバーグ、鶏肉の蒸し物? といった具合でした。

 

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ところで、広大な受付棟の一角に長野県山岳遭難防止常駐隊の男性2名がおられて、登山者の相談にのっていました。相談所の開設時間は基本は17:00-19:00だそうですが、悪天候の場合は必要に応じて随時開いているようです。

ネットの山岳事故のニュースを見ていると「大町警察署山岳遭難救助隊」「長野県山岳遭難防止常駐隊」という名称が良く出てきますが、「長野県山岳遭難防止常駐隊」は「長野県山岳遭難防止対策協会(遭対協)」(長野県観光部)の現場での実働部隊で、2025年度は夏から秋にかけて、後⽴山連峰と槍ヶ岳・穂高連峰の2ヶ所でそれぞれ18名、15名の方が山小屋に常駐し、登山相談やパトロールを⾏い山岳遭難防止に努められているとのことです。遭難事故発生の際には、「大町警察署山岳遭難救助隊」と協力して対応にあたるそうです。

私もせっかくの機会ですので、明日以降悪天候の予報の中、杓子岳・白馬鑓ヶ岳周辺のルート、白馬鑓温泉小屋からの下山コースについて再確認をしたり、アドバイスを頂きました。悪天候の場合の日程変更案もいくつか考えました。

 

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そんな状況下で、夕食も済ませ、外の様子を伺っていると、18時ごろから急に雲が切れてきました。慌てて外に飛び出すと、眼前には杓子岳・白馬鑓ヶ岳が雲間の間から徐々にその全貌を現し始めていました。白馬鑓ヶ岳のはるか彼方には、槍・穂高連峰が小さいながらもはっきりと見えていました。また、目を右手に転じると、剱岳や立山連峰が見えていました。(毛勝三山と白山は霞んでいました。それ以外の山々についてもよく分かりません。唐松岳・五竜岳・鹿島槍ヶ岳の双耳峰・薬師岳・裏銀座の山々なども見えていたのかもしれませんが・・・。)
時間と共に雲はますます消えていき、夕暮れ時の絶景が広がっていきます。明日の天候回復に胸を膨らませながら、悪天候の予報が大きく外れることを念じながら、この光景にいつまでも見入っていました。

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[白馬山荘メモ]

・白馬山荘は、1906年(明治39年)に開業した日本最古の山小屋(宗教登山を除く)で、日本で最大規模の山小屋です。収容人数は現在800人(一時期1,200人)、次は槍ヶ岳山荘の400人、
白馬村営の白馬岳頂上宿舎の280人と続きます。白馬岳山頂近くの2軒で1080人という収容力を誇ります。白馬岳の人気ぶりがうかがえます。
・広大な受付棟、3つの宿泊棟(相部屋、個室、乾燥室、更衣室、自炊室など)、食堂(120席)、「スカイプラザ白馬」(本格的なレストラン、売店)、昭和大学医学部が運営する夏山診療所、郵便ポストなどがあります。
・ホテル並みの個室と本格的な和室もあります。2025年の夏山シーズンは、1泊2食付きの宿泊料は大人15,000円。ツインベッドルームは別に個室料金として18,000円必要ですので、宿泊費は合計24,000円/2人利用で1人当たりの料金。
・雲上のレストラン「スカイプラザ白馬」 大きな窓から杓子岳や白馬鑓か岳が望めます。軽食の名物は信州丼 (山賊焼き〜フライド・チキン&ソースかつ丼)。宿泊者の特別メニューとして提供する夕食のビーフシチューはこちらで食べられます。
・山岳遭難防止常駐隊による山岳相談所(受付棟の中で17:00〜19:00)
・白馬山荘から見える山; 正面左手にまず大きな杓子岳・白馬鑓ヶ岳。白馬鑓ヶ岳の右側奥に槍ヶ岳・穂高連峰(奥穂高岳・前穂高岳)。正面右手の旭岳、その左側奥に毛勝三山(けかちさんざん)〜毛勝山・釜谷山・猫又山、さらにその左側に剱岳・別山・立山。毛勝三山と剱岳・立山の間、はるか遠方に白山。

August 2025, HAKUBA SANSO LODGE Japan Alps, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S. and iPhone 13

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2025年8月23日 (土)

<movie> 白馬岳 2025夏 (2) 栂池自然園から白馬大池、白馬岳へ / Mt. Shirouma-dake Summer 2025 (2) To Mt. Shirouma-dake from the Tsugaike Nature Park through Hakuba-Ohike (pond)

 

 

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栂池山荘(2010年宿泊)は小谷村の村営で個室、栂池ヒュッテ(今回2025年宿泊)は(株)白馬館で個室・相部屋が用意されています。いずれもお風呂がありますので、下山時に特にありがたいです。栂池ヒュッテに宿泊して驚いたのは、とにかくヒュッテ内各所に電源コンセントが多数あることです。それだけ宿泊者が多いのでしょうが、コンセントの争奪戦の中、実に助かります。

好天に恵まれた朝、栂池ヒュッテを出発。栂池自然園のある平坦部から急斜面・緩斜面・急斜面・緩斜面と登り、小さな残雪(標高約2,177m)を過ぎて、しばらく歩くと天狗原(平坦部)の休憩スポットです。栂池から白馬大池に至る登山道には、火山から噴出した溶岩が大きな岩となってゴロゴロと転がっており、登り降りに予想外に体力を消耗します。

栂池天狗原(てんぐっぱら)は、白馬乗鞍岳の山腹に位置し、標高約2,200mにある高層湿原です。池塘と呼ばれる小さな池が点在し、木道が整備されていています。天狗原の休憩スポットからは、白馬乗鞍岳の山腹に残る大きな残雪、急登の登山道、天狗原がよく見えます。8月になると高山植物はいつもほとんど終わっているようです。この急登の登山道をかなり登ったところから振り返ると、天狗原の全景と風吹大池に向かう木道がよく見えています。栂池に繋がる木道には多くの登山者が見えますが、風吹大池に向かう木道には人気がありません。ここから、風吹大池に一度行ってみようと思うのですが、なかなか機会がありません。木道の分岐点から、少し風吹大池方面に歩いて、天狗原を堪能するのもいいのかもしれません。

この大岩ゴロゴロの急登の登山道が終わるあたり、目の前には白馬乗鞍岳の広大な残雪が迫ってきます(標高約2,328m)が、この付近から登り降りする大勢の登山者で大混雑してきます。そして、その先には残雪をトラバースする区間があり、ここでも大勢の登山者で大渋滞です。この残雪区間は、白馬館のウェブサイト中「登山道状況」において逐次情報(アイゼンの必要性も含めて)が提供されています。

残雪を通過すると、ようやく平坦な道となりますが、大岩ゴロゴロは続き、白馬乗鞍岳のケルン(標高約2450m)に到着です。ここも大渋滞で、ケルンの前に座り込んでしまう人もいて、写真が撮れません(苦笑)。

 

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登山者の雑踏が少し途切れてきた頃に、道も緩やかな下りとなり、眼下に白馬大池と真っ赤な白馬大池山荘が見えてきます。もうすぐ! と思うのですが、相変わらず大岩ゴロゴロは続きます。明日登る小蓮華岳への稜線も見えてきて、明日への期待が膨らみます。

白馬大池は北アルプスの中では近くにある風吹大池に次いで2番目に大きな池です。湖面に白馬連峰を映す「雲上の湖」とも呼ばれています。池に魚は生息していませんが、クロサンショウウオが多く生息しています。もちろん池の周辺にはたくさんの高山植物が咲き乱れます。湖畔に咲き乱れるチングルマの大群落を通り過ぎながら、白馬大池山荘(標高2,380m)に到着です。

白馬大池山荘は男女別相部屋、携帯電話圏外・衛星公衆電話故障中・「山小屋Wi-Fi」無しでした。ちなみに、docomoは「船越の頭」に行く途中の標高2,400m付近からメールの送受信が可能になったような感じでした(晴天下)。メールをやりにちょっとそこまで行く、という感じではありません。

 

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翌朝、晴天の下、小蓮華岳・白馬岳へと出発です。山荘から稜線に向けて緩やかに登っていくと、すぐに最初の展望台です。雪倉岳など新潟県側の山々が初めて見えます。一方で、白馬大池の湖面が朝の陽光に反射してキラキラと輝いています。ここから「船越の頭」へ向けて緩やかな稜線を登っていきますが、途中個人の登山客にいつの間にかツアーの団体登山客なども加わり団子状態になって、「船越の頭」に到着です。ここでは信州側の岸壁も見えて、さらに渋滞がひどくなります。登山道もいつしか、大岩ゴロゴロがなくなり、歩きやすい道に変わっています。

「船越の頭」を過ぎて、登ってきた登山道を振り返ると、白馬大池・白馬乗鞍岳・風吹岳などが見えています。実は、このあたりには今は姿が見えない大きな火山(通称”白馬大池火山”と呼ばれています)がありました。この大岩ゴロゴロは、氷河期の寒冷な気候のもとで作られたと考えられていますが、同時に”白馬大池火山”の存在の証拠となっています。風吹岳周辺(風吹大池も含めて)には、”白馬大池火山”の新しい火山活動の特徴が見られますが、白馬大池・白馬乗鞍岳周辺には噴火口などもあまり残っていません。白馬大池自体も、”白馬大池火山”の火口ではなく、火山噴出物による堰き止め湖で、池周辺からの雪解け水や雨水が溜まっているだけです。

 

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次は小蓮華岳を目指します。正面には小蓮華岳、右手には残雪が残る雪倉岳などが、左手には信州側から上がってくる雲の中に白馬岳や白馬鑓ヶ岳の一部が見えています。小蓮華岳(2,766m)に到着すると、白馬岳から降りてくるインバウンドや日本のツアー客の3グループも到着で、山頂は大勢の登山者で大混雑というか大混乱(笑)、休む場所もありません。都心の繁華街にいるみたい(苦笑)。白馬岳エリアの人気の高さに驚きます。正面には白馬岳や杓子岳・白馬鑓ヶ岳(山頂付近には厚い雲がかかっている)や三国境が、右手には相変わらず雪倉岳などが見えています。

 

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小蓮華岳から一旦降って、三国境へ登り返す手前の鞍部付近で白馬岳山頂付近にしつこくかかっていた雲が急に切れて、非対称山陵の白馬岳山頂がちょうど見えてきました。三国境から最後の急登を登りきって山頂付近の平坦部にたどり着きますが、ここから山頂までが意外と遠いように感じました。山頂到着です。残雪が印象的な岩の塊のような旭岳が正面に見えます。ずっと見えていた雪倉岳はかなり後方に見えています。杓子岳や白馬鑓ヶ岳は厚い雲の中で、方向感覚がよくわかりません。意外なことに、山頂には常時5人程度の登山者がいるだけで、ちょっと拍子抜けでした。おかげでのんびりできて、今日の宿 白馬山荘へとゆっくり降りていきます。

  

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August 2025, Tsugaike Nature Park, Mt. Hakuba Norikura-dake, Hakuba-Ohike (pond) , Mt. Korenge-dake, and Mt. Shirouma-dake, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S. and iPhone 13

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2025年8月16日 (土)

<movie> 白馬岳 2025夏 (1) 栂池自然園 / Mt. Shirouma-dake Summer 2025 (1) Tsugaike Nature Park

 

 

久しぶりに白馬方面に出かけてみました。今回は栂池から入山し、白馬三山を縦走し、猿倉へ下山の予定です。まずは、栂池植物園を目指します。

昨今、首都圏から白馬方面に行く場合は、(1)北陸新幹線で長野へ、特急バスで白馬八方バスセンターへ、(2)高速バスで直接白馬八方バスセンターへ(バスセンターからシャトルバスなどを利用して各地へ移動)、(3)マイカーが多いようですが、昔ながらのJR大糸線の旅で栂池を目指します。

JR中央線のあずさ5号(新宿発8:00、白馬着11:40)、大糸線普通列車(白馬発11:46、南小谷着12:05着)、小谷村コミュニティバス(アルピコ交通 南小谷駅発12:16、栂池高原着12:40)と、ほぼ乗換待ち時間がなく大糸線からの車窓を堪能しながら栂池に到着、最後に栂池ゴンドラリフト「イヴ」と栂池ロープウェイを乗り継いで約1時間、栂池自然園に到着です。

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前回の記憶があまりなかったのですが、ゴンドラリフトは、大きなチケット売り場・売店・お土産屋・軽食のお店が入った建物と、その背後にある乗り場のある建物と別でした(笑)。チケット売り場の入った建物の右サイドにカフェなどの軽食のお店が数軒あるようで、ここで休息ができました。

栂池ロープウェイ自然園駅(標高1,829m)からしばらく歩くと、栂池自然園に到着ですが、栂池ビジターセンター・栂池山荘・栂池ヒュッテの3つの ”巨大な” 建物が突然現れるので、ちょっとびっくりします。前回来たのも夏休みで、高山植物はほとんど咲いていませんでした。今年も梅雨明けが早く猛暑が続いていたので、あまり期待していなかったのですが、ワタスゲ(果穂)、クルマユリ、オニシモツケ、ニッコウキスゲ、ヒオウギアヤメなどはよく咲いていました。なお、時間の関係で(前回も行った)白馬岳の大雪渓が間近に望める展望湿原までは行きませんでした。

    

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栂池自然園のガイダンスによると、開園期間は6月上旬〜11月上旬。6月は残雪とミズバショウ・シラネアオイ・チングルマ・ニッコウキスゲの大群落、7月から8月は様々な高山植物、9月は湿原の草紅葉(くさもみじ)、10月の紅葉のピーク、最後にダケカンバの作る珍しい景色と、変化していくようです。他の季節にも一度訪れたら良いのかもしれません。

August 2025, Tsugaike Nature Park (Mt. Shirouma-dake area, Japan), Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S., iPhone 13

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2025年4月26日 (土)

葉桜の景信山〜高尾山トレッキング 2025春

           

「三角点かげ信小屋」から
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       「景信茶屋青木」跡        景信小屋から移転して新規開店「小仏城山 山の茶屋 青天狗」


               
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「景信茶屋青木」から小仏城山

                  

満開の景信山のサクラを見る予定が、タイミングがづれてしまい葉桜の状態でした(苦笑)。

「三角点かげ信小屋」は最近土日祝日営業のみのようで、平日はいつもクローズしています。驚いたことに、山頂南側にあった「景信茶屋青木」は昨年1月で営業終了し(小仏城山へ昨年3月移転)、茶屋は解体されて廃材が片隅に整理されていました。高尾山から景信山までは、あまり登山者が来ないのでしょうか。

               

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            「城山茶屋」

小仏城山には満開の桜の大木が1本ありました。こちらには「城山茶屋」と「春美茶屋」の2軒の茶屋がありましたが、「春美茶屋」が「小仏城山 山の茶屋 青天狗」に変わったようです。「城山茶屋」はいつも通りお客さんで賑わっていました。

 

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このエリア、桜が終わってしまうと、あまり見るべきものがないですね。ひたすら歩いて、高尾山山頂に到着です。「曙亭」で山菜なめこ蕎麦を(暑さに負けて缶ビールも)。食事を終えて、高尾山ふもとのケーブルカー・リフト駅まで再び歩きます。

軽い足慣らしのつもりで来たのですが、季節外れの陽気で、予想外に疲れました。

April 2025 Mt. Kagenobuyama and Mt. Takaosan, Tokyo Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.

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2025年2月21日 (金)

甲州武田氏終焉の地と天目山温泉(甲斐大和)

 

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甲州武田氏終焉の地として知られる景徳院(田野寺)と高アルカリ性温泉として知られるやまと天目山温泉に行ってきました。場所は、山梨県の旧大和村(「大いに和する」の願意を込めて大和村と名付けられたとか)、現在は甲州市です。国道20号線の笹子トンネルを抜けてすぐに右折、あるいはJR中央線甲斐大和駅〜旧初鹿野(はじかの)駅から路線バスで行くといったところです。この地域は甲斐大和とも言われますが、甲斐武田氏の一族の初鹿野氏が、この地名を姓の由来としたと言われています。

 

景徳院(田野寺)は、武田勝頼父子および家臣の慰霊のため、徳川家康の命により創建された曹洞宗の寺院です。境内には、武田勝頼・妻の北条夫人・嫡男信勝の3つの墓、3人が自刃した生害石、北条夫人の辞世の句を刻んだ歌碑、殉死した侍女16人の碑(後世に建立)などが残っています。また、例年4月に「甲州市ふるさと武田勝頼公まつり」が開催されているそうです。

 

 

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やまと天目山温泉は日川渓谷の標高1,000m付近の渓谷沿いにあります。源泉の温度は30度、泉質はPH10.2と高アルカリ性の単純泉(平成27年 分析結果)です。施設は公営の「やまとふれあいやすらぎセンター」、運営は地元の栄和交通に委託されているようです。外観はかなりの年月を経ているような印象ですが(1988〜1989年のふるさと創生一億円事業で誕生した温泉)、内風呂と露天風呂、休息用の大広間・中広間、お食事処などがあります。内風呂と露天風呂は男女別各1です。

入館料は居住地域が市内と市外で異なり、市外の居住者に対しては1日券と3時間券の2種類がありました。様子が分からなかったので、とりあえず1日券を買ってみましたが、食事をしても3時間あれば十分なような気がしました。

この日は地元の方が多かったようでした。今回は高アルカリ性にあるヌルヌル感はあまり感じられませんでしたが、十分満足でした。地元ブランドの豚肉「甲州富士桜ポーク」(山梨県畜産試験場 開発)? のトンカツ定食を食べて、この日の予定は終了しました。

February 2025, Kai-Yamato Yamanashi Japan, SONY RX1R ( Zeiss Zonnar T* 35mm F2.0 )

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2024年12月13日 (金)

晩秋の奥多摩周遊 2024 / Driving through Okutama area Japan, late autumn 2024

 

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晩秋の奥多摩湖周辺の日帰りドライブです。真っ赤なもみじの紅葉が、太陽の光を受けて眩しく輝いていました。

 

 

青梅街道を青梅駅・奥多摩駅・奥多摩湖(小河内ダム)と走り、最初の目的地である多摩源流温泉 小菅の湯・道の駅こすげ(山梨県小菅村)に向かいます。小菅の湯にはオープンの時間に合わせて到着です。この日は空いていて、のんびりと入浴、それでもいつの間にかお客さんが増えています。今回気づいたのは(苦笑)、浴槽によって利用されている水が違うこと! 温泉(鉱泉)の湧出量が減っているのでしょうね、一番人気の五右衛門風呂は、なんと普通の天然水でした。次回からは要注意です。
そして、昼食。初めて来た時は、季節によるのでしょうが、天ぷらの盛り合わせがたいへん美味しくて感動しましたが、何度か行くと食べ慣れてしまい、いつしかメニューも変わってきてしまいました。
最後は、道の駅こすげで地元産のヒマラヤヒラタケや大きな椎茸をお土産に買います。

 

次の目的地は道の駅たばやま(山梨県丹波山村)で、農林産物直売所・軽食堂・めのこの湯(この日は休館日)があります。・小菅村役場の前から山梨県道18号線今川峠を通ってショートカットで道の駅たばやまへ向かいます。この日は、来場者も少なく、お目当てのジビエ製品は売れてしまったのか入荷していないのか1パックしかなくて残念。

 

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早々に最後の目的地、奥多摩周遊道路に向かいます。昔は道路の斜面崩壊が頻繁に発生して、いつも復旧工事を行なっていました。ヘアピンカーブが多いことから、オートバイやクルマの飛ばし屋さんが好んで走ることで有名な場所です。この日は、ここも車が少なく、比較的のんびりとマイペースで走れました。駐車場としては月夜野第一、月夜野第二、浅間(せんげん)尾根、数馬の4箇所がありますが、展望が良いのは月夜野第一と浅間尾根で、それぞれ小河内ダムとハイキングで人気の高い浅間尾根(浅間嶺)がよく見えます。月夜野第一からは、七ツ石尾根やその奥にある雲取山が見えます。
数馬を過ぎるとすぐに奥多摩周遊道路も終わりになって、「都民の森」に到着。一休みして一気に檜原村、武蔵五日市駅前を走り抜け、帰路につきます。

December 2024  Okutama area Japan, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.

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2024年11月30日 (土)

<movie> 奥多摩 三条の湯 2024秋 / Okutama Sanjo Hotspring in Tokyo, Autumn 2024

 

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早朝の奥多摩駅から西東京バスに乗車、朝靄の中を丹波山村のお祭バス停で下車します。「三条の湯」の予約状況を見ると、紅葉シーズの真っ只中のはずですが、登山者の姿はごく僅かで、ちょっと拍子抜けです。お祭バス停の周辺には何もなく、雲取山登山口の鴨沢バス停と比べると雲泥の差です。

バス停から少し歩くと後山林道入口(三条の湯・雲取山・飛龍山登山口)です。後山川を高巻きにしながら林道は進みます。一般車通行止めゲートの片倉ゲートに到着です。お祭に比べて少し紅葉が進んでいる感じでしょうか。この日は、ここまで業務用車両と2、3台遭遇した程度でした。

片倉ゲートを過ぎると黄色の紅葉に加えて、赤い紅葉が増えてきます。後山橋を過ぎて塩沢林道分岐点に着くと、三条の湯の小さな案内板があります。さらに進むと、対岸に廃屋(作業場?)、道路工事の現場、東京水道(株)の作業所、道路工事の現場詰所などがあり、後山林道の終点に到着です。ここで小型トラクターで下山してくるご老人と出会います。荷物運搬ではないような感じで山菜取りの帰りでしょうか? ここまで出会った登山者は10名程度でした。

いよいよ登山道ですが、道幅は確かに狭くなりますが、一部を除いて緩やかな登りであることには変わりません。眼下には、滝や渓谷美が目に飛び込んできます。「やまなしの森林100選 三条谷の落葉樹林」という看板と巨木の付近が登山道のハイライトでしょうか。

「三条の湯」の手前の渓流まで到着。これから斜面をもうひと登りと思っていましたが、よく見ると、付近には作業場、テント場、斜面のちょっと上には山小屋が見えています(笑)。ちょっと意外な、あっけない「三条の湯」到着です。林道終点から30分ほどで到着でした。

 

 

 

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山小屋の受付で宿泊の手続きをします。こちらは管理人室・食堂、宿泊の部屋、水場、トイレなどがそれぞれ独立していて別の建物になっているようです。つまり、雨の日も夜間も部屋から食堂・水場・トイレに行くためには一旦”外へ”出なければならないので、特に夜のトイレなどは大変だなと思いました。宿泊の部屋は大部屋の「三ツ岳」で、古典的な作りの大部屋でした。今日の宿泊者は6人、紅葉の最盛期でほぼ満室のはずですが意外と少ない感じでした。

到着時間がまだ早かったので、先に温泉に入ってくださいと言われました。こちらでは、薪でお風呂を沸かしているとのことで、スタッフの男性がしばしば薪をかまどにくべたり、お湯加減を見ていました。一人で大変そうです。お風呂が沸くと部屋まで来て伝えてくれて、風呂まで案内されて、説明していただきました。もう至れり尽くせりで、この日はたった一人のスタッフで非常に忙しいと思うので、こちらの方が恐縮してしまいます。温泉は小さい内風呂のみ。泉質は硫化鉱泉、源泉温度は10℃と低いので完全に沸かし湯で、それも薪でお湯を沸かしている!(ちなみに、調理はプロパンガスです)湯の華もあり、かすかに硫化水素の香りもあり、お湯のぬるぬる感も大きいです。同宿の方の話では、薪は適宜くべてくれるそうですが、流石に夕方になるとお湯はぬるくなるようです。仕方がないですね。

 

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温泉から上がって、少々遅い昼食を食堂で頂きます。ジビエ(鹿肉)カレーを頂きますが、ちょっと寂しいかな? という印象です。午後から天候が急に悪くなり、標高1,100mなのに意外と寒く感じ、マウンテン・ジャケットを着込んでしまいました。午後4時、件の小屋主さんが「三ツ岳」に来て、まき薪ストーブをつけてくれます。一人で本当に忙しい!

午後5時半、夕食です。雰囲気は似ていますが、ウェブサイトに出ている夕食と全く違います(笑)。まあ、季節によっても食材は変わるので、やむを得ないと思いますが・・・・。日本酒も頂きました。食後は、食堂が談話室に変わるのでそこでお話ししたり、部屋(三ツ岳)のストーブを囲んで歓談したりします。大部屋なのでやはり寒いし、やることもないので、たくさん着込んで早々と寝ることにしました。夜間、ヘッドランプをつけてトレイに行きましたが、それほど寒くはありませんでした。でも、天気予報が全く外れて、雨が降っていたのにはまいりました。

 

朝5時、部屋の照明が点灯します。朝食は5時半からです。朝も薪ストーブです。
昨夜はかなりの雨が降ったようで、今朝も天候不良、ガスっています。朝食後、小屋の周辺を散歩してみたり、テント場の様子を見に行ったりします。天気も良くないので、7時半には下山することにしました。途中、登山道の区間で、週末の応援でしょうか、登ってくる山小屋スタッフが1人いました。

お祭バス停で一休みですがベンチも何もないので、隣の西鴨沢バス停まで歩きます。ここにはバスの広い駐車(待機)スペースとベンチがあるので、のんびりとバスが来るのを待つことができます。

 

 

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昼前には奥多摩駅に着いてしまいました。駅の2階のカフェ(PORT Okutama)でランチを食べます。カレーのメニューは5種類。前のグループが注文した5種類のカレーが厨房から次々と出てきます。どのメニューも見た目もおしゃれで美味しいそう! 思わず見惚れてしまい(笑)、どれを注文しようかと迷ってしまいました。スタッフの人からは、どうぞごゆっくり考えてくださいと、言われます。けっきょく、カツカレーとクラフトビール(黒ビール大)を頼んで、この2日間の山行をを思い出しながらのんびりと過ごしました。

November 2024, Okutama Sanjo Hotspring, iPhone 13, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S PRO 50mm F1.4

 

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2024年11月12日 (火)

<movie> 奥秩父 大滝(埼玉県)2024秋

 

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奥秩父大滝地区は、雲取山・甲武信岳などの奥秩父の山々に囲まれ、荒川の源流郷とも呼ばれています。2005年の市町村合併で、秩父郡大滝村から秩父市大字大滝と変わりました。

なかなか行く機会もなかったので、国道140号線を少しドライブしてみました。この国道は、雁坂トンネル(6,625 m)が1998年に開通するまで雁坂峠の前後区間で登山道が国道指定されており、「開かずの国道」と呼ばれていた(点線国道)そうです。

雁坂トンネル開通前までは、秩父湖(二瀬ダム)沿いのいわゆる秩父往還(旧道)が主だったようですが、現在はループ橋(雷電廿六木橋)・滝沢ダム・奥秩父もみじ湖・滝川渓谷沿いのルートがメインです。

 

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秩父鉄道三峰口駅入口周辺からしばらくは昔ながらの道路ですが、道の駅「大滝温泉」を過ぎてしばらく進むと、俄然新しい道路となり、快適なドライブであっという間に雁坂トンネル料金所まで行ってしまいます。途中、滝沢ダム(堤体付近の公園・散策路)・中津川渓谷への分岐・栃本集落(栃本関跡)入口などがありますが、期待したほどのものではありませんでした。滝川渓谷沿いの茶屋も巨大な廃墟となっていました。紅葉もちょっと期待はずれ(苦笑)、そもそも紅葉するような木々が少ないのかも? クルマよりもウォーキングの方が良さそうです。食事ができる所は道の駅「大滝温泉」(コンビニも併設)と三峯神社のお食事処くらいでしょうか、注意が必要です。

November 2024  Ootaki Okuchichibu Japan, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O

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