東京都西多摩郡日の出町にある日帰り温泉「つるつる温泉」と昭和58年(1983年)11月11日当時の中曽根康弘内閣総理大臣がロナルド・レーガンアメリカ大統領と日米首脳会談(ロン・ヤス会談)を行った山荘に出かけてみました。
「日の出町」、名前は時々聞きますが、失礼ながら都民にも関わらず印象の薄い町です。改めて場所を確認してみると、青梅市とあきる野市に挟まれたように東西に細長く位置しています。
「つるつる温泉」 は1996年(平成8年)オープンですが、その外観や建物の内部構造からして、ちょっと眼を引きますので、当時はかなりモダンな公営施設と思われたものと思われます。
温泉は地下1500mから汲み上げており、アルカリ性単純温泉(アルカリPH 10.1)、無色澄明無味無臭とのことです。確かにひとたびお湯につかると、その名の通りお肌がつるつるして(特に、内風呂で)驚きました。混雑時には整理券発行とのことで、人気の高さが伺えます。昼食はパノラマ食堂で久しぶりに釜飯を食べてみました。具がちょっと少なくて物足りないかなという印象でした。この日はそれほど混雑していなくて、総じて満足度は高かったと思いました。近くの日の出山(標高902m)登山の帰りにも立ち寄ることができます。
次は、中曽根康弘氏の「日の出山荘」に初めて立ち寄ってみました。当時は私邸でしたが、2006年(平成18年)に日の出町に寄贈されたそうです。予想外に広くて立派で驚きました。当時の状況を私自身はあまり記憶に残っていません。昭和58年(1983年)の日米首脳会談の写真などが多数展示されています。
山荘でのスケジュールがよく分からないのですが、ヘリコプターで地元の中学校校庭に降り立ち、車で昼過ぎ山荘到着。囲炉裏を囲んでちゃんちゃんこを着た大統領夫妻に、中曽根さんもちゃんちゃんこを着て自ら抹茶を点てもてなし、日本文化を紹介。その後、場所を変えて二人でいわゆるロン・ヤス会談ですが、1時間くらい話をしたのでしょうかね。山荘到着後ランチは取られたようですが、夕食は食べずに、もちろんここに宿泊したわけでもないようで、再び東京都心の宿泊場所へ戻ったわけですから、分刻みのハードスケジュールですね。関係者は大変ですね。
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それにしても、中曽根さんの趣向を垣間見ることができる山荘です。1918年〈大正7年〉生まれのいわゆる戦中派、第二次世界大戦で約4年間従軍し、戦争中の生々しい実体験があり、部下の戦死を間近で目の当たりにしたただ一人の戦後の総理大臣と言われています。書斎を興味深く拝見しました。机には、世代的に電子機器が並んでいるわけではありませんが、絵が好きだったそうで、自分の自画像も飾ってありました。訪れたのは平日で、決して便利な場所ではありませんが、日本人グループに加えて外国人グループ(ガイドさん付き)も来ていました。ここは知る人ぞ知る、予想外に有名な場所なのかもしれませんね。
March 2025, Turuturu Hotspring and mountainous hideaway Hinode Sanso US-Japan Summit Memorial Hall (Meeting between Japan's then-Prime Minister Yasuhiro Nakasone and America's president, Ronald Reagan, 1983) in Tokyo, SONY RX1R ( Zeiss Zonnar T* 35mm F2.0 )