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2025年5月23日 (金)

笹尾根と数馬の湯(奥多摩、檜原村) 2025 初夏 / Mt. Makiyose-yama and Kazuma Hotspring (Tokyo), early summer 2025

   

 

「笹尾根」は、山の地名として立派な固有名詞のようです。三頭山から流れ出る南秋川の北側に連なるのが浅間尾根、南側に連なり東京都と山梨県の境になっているのが「笹尾根」です。浅間尾根は非常に人気の高いコースですが、「笹尾根」は登山者も少ない静かな山のようです。
ふつう言われる「笹尾根」は、東京都檜原村と山梨県上野原市の境になっている槇寄山~西原峠~数馬峠~笛吹峠(うずしきとうげ)~丸山~日原峠~土俵山~浅間峠を歩くコースで約9km、標高1100m前後の尾根歩きです。ところが、この「笹尾根」、実は、三頭山から始まり、さらに生藤山~和田峠~陣馬山~景信山~高尾山!へと続いており、総延長約40kmの登山道があります。このコースを広い意味での「笹尾根」というそうです。

今回は西東京バスの仲ノ平バス停あるいは数馬バス停下車でスタートし、西原峠・槇寄山・数馬峠と「笹尾根」を少し歩いて、「数馬の湯」にも行くというのが目的です。

 

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結局、数馬バス停で下車、途中に九頭龍神社を見ながら、九頭龍橋を過ぎたところに登山道入り口があります。しばらく急登が続きますが、あまり人が歩かないのか道は荒れています。しばらく行くと、仲ノ平バス停から登ってくる道と合流します。途中には、大岳山方面がよく見える場所、国定忠治の遠見柱があるくらいで、淡々と登っていくと、西原峠到着です。昔からの峠、という感じです。朽ちかけた古い道標には「高尾山」の表示も残っていました。ここから槇寄山へはすぐで、ベンチがあり一休みです。雲間に富士山の山頂が見えていました。このルートでは、三頭山は樹林の間に垣間見える程度で、良い展望はありません。

 

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再び西原峠に戻り、新緑の中、ゆったりとした「笹尾根」を歩いて行くとあっけなく数馬峠に到着です。笛吹峠(うずしきとうげ)まで行ってしまうと、「数馬の湯」まで戻る気持ちは無くなるし、バスの時間も考えながら、この日は「数馬の湯」を優先しました。途中、伐採跡地の大展望の場所で昼食です。三頭山の全景がようやく見えています。

           

登山道を下っていくと「数馬の湯」の裏手に出ます。ぐるりと回って、正面玄関に向かいます。こちらの源泉は、25℃、湧出量36 リットル/分、泉質 アルカリ性単純泉です。特に高アルカリ性を強調しているわけではないですが、意外とツルツル感の高い温泉でした。内風呂が3つ、露天風呂が1つ、いずれも小ぶりです。こちらはジャグジーに力を入れているのかもしれません。

食堂で少し休憩です。昼食は食べたばかりですので、缶ビールと舞茸の天ぷらを注文します。この天ぷら、たいへん美味しかったでした。数少ないバスの便ですので、乗り遅れないように切り上げます。

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May 2025  Mt. Makiyose-yama and Kazuma Hotspring (Tokyo), Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.

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2025年5月17日 (土)

カフェ・バッハ(南千住)

 

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最近はカフェ(喫茶店)も個人営業のお店は少なくなり、街中で見るお店はほとんどがチェーン店です。私自身はコーヒー(喫茶店)についてはよく知らないので、ほとんど受け売りの話になりますが、有名なカフェ・バッハ(南千住)という喫茶店に立ち寄る機会がありました。

コーヒーには「日本喫茶店御三家」と「東京珈琲四天王」と呼ばれる喫茶店がある(あった)そうです。「御三家」とは日本の自家焙煎店を切り開いた喫茶店で、日本コーヒーの始祖 銀座の「カフェ・ド・ランブル」の関口一郎氏、南千住の「カフェ・バッハ」の田口護氏、吉祥寺の「もか」の標交紀氏だそうです。「東京珈琲四天王」とは、銀座8丁目の「カフェ・ド・ランブル」、吉祥寺の「もか」(すでに閉店)、亀戸の「珈琲道場 侍」、南千住の「カフェ・バッハ」だそうです。

「カフェ・バッハ」の田口 護さんは、「コーヒー界のパイオニア」「焙煎のレジェンド」などと呼ばれたり、多数の本を出版、NHK「プロフェッショナルー仕事の流儀ー」にもご出演、2000年沖縄サミット首脳晩餐会にて「バッハブレンド」を提供と、話題の多い方です。

それにしても、南千住駅で下車するのは初めてです。JR、地下鉄、筑波エクスプレスと3つも改札口があり、しかも外に出るとJR貨物の?広大な操車場があり、歩道橋の階段を登ったり降ったりで、大変でした。

この付近には江戸時代の刑場である小塚原(こづかっぱら)刑場があり、ここで数々の斬首刑、磔刑が行われました。 刑場に向かう受刑者が、家族と共に、この世との別れに最後に泪したのが「泪橋」(なみだばし)です。大きな交差点の交通標識を眺めながら、読み方がわかりませんでした。そのうちに東京スカイツリーも良く見えていることに気がつきます。「自家焙煎珈琲店バッハ」にようやく到着、東浅草二丁目交差点の手前でしょうか。前置きが長くなりました。

 

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店の名前は文字通り音楽の父 ヨハン・セバスティアン・バッハです。 田口護さんがお好きなのでしょうが、よく知りません。店内はバッハ尽くしですが、興味のない人には無視できる程度の溶け込み方です。BGMももちろんバッハですが、小さな音量で音楽喫茶のような感じではないです。コーヒーは焙煎度によって音楽用語のpp(ピアニッシモ)からff(フォルテッシモ)まで数段階に別れています。

非常に混んでいて行列しているかもしれないと言われて来たのですが、この日は平日の昼過ぎ、意外と空いていて、カウンターの前に案内されました。どんな感じでコーヒーを入れているのか目の前で見ることが出来てよかったでした。自宅でもコーヒー豆を挽いて入れたり、リーフティーを入れたりするので、その際のカップやコーヒーメーカー(紅茶のポッド)などを事前に温めたり、お湯の注ぎ方とか、興味津々でした。コーヒーカップに入れる際に、コーヒーメーカーに少し残して終わるというのが面白かったでした。ケーキも美味しかったでした。次回は、他の軽食も頼んでみようと思いました。貴重な体験をして、再び泪橋を越えて南千住駅に戻りました。

 

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2025年5月10日 (土)

<movie> 塩船観音寺~霞丘陵ハイキングコース~岩蔵温泉 2025春 / Shiofune Kannon-ji Temple ~Kasumi Hills Hiking~Iwakura Hot-spring, Ohme Tokyo, Spring 2025

         

いつ、どこで手に入れたのか記憶がないのですが、青梅市の「霞丘陵ハイキングコースMAP」というチラシが、年末の大掃除中に出てきました。最初は霞丘陵!? どこ? という感じでしたが、東京都青梅市の北東部、埼玉県飯能市と接する標高200m前後の緩やかな丘陵地のようです。
このエリアの一角に塩船観音寺という(行ったことはないのですが)春のつつじ祭りや春の大祭(火渡荒業)などで有名なお寺がありますので、ツツジの季節に合わせて出掛けてみました。歩く時間は実質2時間程度です。塩船観音寺へはJR青梅線の河辺駅からバス(徒歩でも可)で、帰りは岩蔵温泉からJR青梅線の東青梅駅・河辺駅へ、あるいは西武池袋線飯能駅へバスとなります。

      

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塩船観音寺(真言宗)は、飛鳥時代・奈良時代まで遡ると言われる関東地方の古刹です。つつじ祭りの期間には、お寺のウェブサイト上にツツジの定点撮影がアップされているので、見頃を確かめながら出かける日を調整するのですが、紹介されている満開の状態と比べながらまだもう少し先? と勝手に予想しているうちに見頃が過ぎてしまい、結局諸般の事情で出かけたのは見頃を10日ほど過ぎてからになってしまいました(苦笑)。入山料も300円から200円に値下げされていました。
印象的なのは2つ。一つは、国指定重要文化財などの茅葺(かやぶき)屋根等の仏教建築群、もう一つは満開のツツジの中に立つ観音立像でしょうか、「花の寺」とも呼ばれ、優れたレイアウトです。

                  

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観音立像の背後から、霞丘陵ハイキングコースに出られます。前半は岩蔵街道までのコースで霞丘陵自然公園とも呼ばれているようです。なだらかな丘陵部の稜線を歩きながら眼下にゴルフコースの美しいグリーンを眺めたり、桜並木の美しい新緑の中をのんびりと歩くことができます。この日は、とにかく鳥のさえずりがどこに行っても聞くことができました。岩蔵街道(笹仁田峠)を横切るとコースの後半となり、スギの人工林の中を歩きます。途中、七国広場・七国峠などを通りすぎ、いくつかの分岐を確認しながら、”富士見台”を過ぎ、最後山道を一気に下って、黒沢川の堰を見ると、岩蔵温泉ももうすぐです。

     

「岩蔵温泉」は湧出温度13〜20℃の単純硫黄泉です。古くは「岩蔵禊(みそぎ)の湯」とも呼ばれ、青梅市の史跡にも指定されています。“多摩の七ツ湯”に数えられており、東京都唯一の温泉郷として、明治初期に「儘多屋」が創業、最盛期には5軒の旅館が営業していたそうです。

岩蔵温泉周辺には古い伝承が多くあります。「岩蔵エクスペリエンス」によると、『青梅街道で知られる青梅市は、古くは御岳山の山岳信仰、近世では交通網の発達とともに信州へ抜ける宿場町として盛隆を極めたとされています。ここ岩蔵地域は、そんな宿場町から峠を一つ越えた場所にあります。ヤマトタケル伝説が色濃く残っており、「岩蔵でヤマトタケルが傷癒し」と青梅かるたにもあるように、東征の折に戦いの傷をこの岩蔵温泉で治したとの言い伝えがあります。「岩蔵」という地名も、ヤマトタケルが武具を納めたという大岩の伝説が由来となっています。』

                     

最後にこの岩蔵温泉のカフェで、数少ないバスに乗り遅れないように注意しながら、古の伝承に目を通しながら一休みします。

May 2025, Shiofune Kannon-ji Temple ~Kasumi Hills Hiking~Iwakura Hot-spring, Ohme Tokyo, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.

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