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2024年9月22日 (日)

<movie> 北アルプス 野口五郎岳, 水晶岳, 三俣蓮華岳, 黒部五郎岳 2024夏(8)~ 双六小屋から、鏡平山荘をへて、わさび平小屋へ / <movie> JAPAN ALPS Mt. Noguchigoro, Mt. Suisho, Mt. Mitsumatarenge and Mt. Kurobegoro Summer 2024 (8) ;  from SugorokuHuute to Wasabidaira Huute

     

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双六小屋から、鏡平山荘をへて、わさび平小屋へ (from SugorokuHuute to Wasabidaira Huute)

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双六小屋、ここはまさに交通の要衝! 新穂高温泉から登ってくると、1)ここ止まりで、双六岳に登って天空の滑走路を楽しむのも良し、2)三俣蓮華岳から三俣山荘まで足を伸ばす、3)さらに足を伸ばして水晶小屋・水晶岳、あるいは裏銀座方面や黒部方面まで行く、4) 三俣蓮華岳から黒部五郎小舎・黒部五郎岳まで目指す、さらに太郎平、折立まで行く、5)西鎌尾根から槍ヶ岳に登り、上高地に降りるなど、さまざまなコースが考えられます。ここまで来ると、各地の高校山岳部の生徒さんも大勢見かけるし、行き交う登山者も多く、頻繁にご挨拶をします。

ちょっと可笑しいのは、こちらの山小屋で買ったTシャツを(たまたま)着て到着すると、受付で開口一番、Tシャツ! ありがとうございます・・・・、と受付のスタッフが嬉しそうに言ってくれることです。アットホームな感じでいいんでしょうね。

双六小屋はまさに双六小屋グループの”旗艦店”です。一番の驚きはトイレです。トイレットペーパーがふつうに流せる水洗トイレです!! ほとんど普段の日常生活の感覚で山小屋を過ごせます。どのような処理をしているのでしょうか。小屋の後に巨大な金属製の設備がありますが、これが処理装置でしょうか?

水は豊富なので、もちろん飲料水は無料で使い放題。バッテリー充電は無料ですが、コンセントがやや少ない感じです。ストーブのある乾燥室で本当に助かります。更衣室もあり。衛星公衆電話があります。docomoは、小屋の前で不安定ながらも電波が入りますので、メールは可能です。KDDIの「山小屋Wifi」の案内もありました。相部屋も特に変わらず、ふつうに過ごせました。

夕食は大盛りの天麩羅です。双六小屋グループでは連泊の割引はなく、夕食メニューが変わります。食堂が昨年までの畳から、真新しいテーブル・椅子へ改装されていました。人いきれで暑かったでした(笑)。

今年は、「ジャパン・トランス・アルプス・レース」(JTAR)の開催年で、あと数日でスタートでした。ここも黒部五郎小舎と同じようにレースのコース(~三俣蓮華岳〜中道~双六小屋~西鎌尾根~槍ヶ岳~)になっているので、スタッフの方に山小屋として何かイベントがあるのかどうか伺ってみました。同じく、トップグループの通過は夜であることが多いので、特にイベントの予定は無いとのことでした。今年のレースを見ると、先頭集団は黒部五郎小舎を夕方、双六小屋を21時ごろ通過していましたので、翌日の昼間でも選手たちの応援はできたようです。

小屋の前からは鷲羽岳が大きく見えています。鞍部にある小屋ですから、稜線で見るような日の出や日没は期待できません。

                        

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縦走も最終段階です。双六小屋から双六池を横目に見ながら、最後の登りにかかります。この日の朝も、盆休みを直前に控えた双六小屋への荷上げが急ピッチで進んでいるようで、小屋からおおよそ登り切った稜線からクロユリベンチ付近にかけて、ヘリの往復を4〜5回見ることになります。毎回飛行コースが変わるようで、突然現れて頭上を飛んでいったり、谷の中を飛んでいったり、運よく目の前を飛んでくれたり、毎回爆音に振り回されました(笑)。

クロユリベンチを含む稜線部、花見平のお花畑(今年も雪田は消失)、弓折乗越など、高山植物はもう終わっているというか、あまり咲いていませんでした。

                                  

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鏡平山荘到着です。味噌ラーメンやかき揚げうどんを食べたいなと思いながらも、時間が中途半端でかき氷と携行食の余りを食べて、トイレをお借りして終わってしまいます。鏡池から見える槍・穂高連峰もすっかり雲の中です。途中いくつもの涸れ沢を通り過ぎながら、熊の踊り場、シシウドヶ原、イタドリヶ原、チボ岩、チチブ沢と来ます。熊さんにも遭遇せずに無事通過です。シシウドヶ原やイタドリヶ原まで来ると、日陰がないことと、標高がかなり下がってきているので、下界の暑さをかなり感じてくるようになります。チチブ沢の水で、顔や腕を冷やして、最後の下りに出発です。西穂高方面も相変わらず雲の中です。

                         

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小池新道入口に到着、ブナの森を歩いてわさび平小屋に到着です。到着してまずやるべきことは、docomoが圏外なので衛星公衆電話で下山の連絡をすること、お風呂に入ることです。その後は、外のテラスでビールを飲んだり、携行食の余りを食べたり、山行日記の書き忘れを、書き加えたりします。流水で冷やされているトマト・きゅうり・スイカ・バナナ・オレンジなどを見て回ります。通り過ぎる人が皆、今年は少ないね! と言いながら流水でくるくる回る様子を眺めています。下山して緊張感が解けたためか、疲労感や筋肉痛を少しづつ感じています。

翌朝ものんびりと荷物整理をして、テラスのベンチで時間調整です。盆休みが迫る中、登山者が急増しているようです。この夏の山行も無事に終わりました。

 

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双六小屋から、鏡平山荘をへて、わさび平小屋へ (from SugorokuHuute to Wasabidaira Huute)

August 2024  from SugorokuHuute to Wasabidaira Huute Japan Alps, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S. and iPhone 13

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2024年9月19日 (木)

<movie> 北アルプス 野口五郎岳, 水晶岳, 三俣蓮華岳, 黒部五郎岳 2024夏(7)~ 黒部五郎小舎から、三俣蓮華岳・中道を経て、双六小屋へ / <movie> JAPAN ALPS Mt. Noguchigoro, Mt. Suisho, Mt. Mitsumatarenge and Mt. Kurobegoro Summer 2024 (7) ;  from Kurobegoro Huute to Sugoroku Huute

 

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黒部五郎小舎から、三俣蓮華岳・中道を経て、双六小屋へ  (from Kurobegoro Huute to Sugoroku Huute)

 

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後方はやや雲のかかった黒部五郎岳
    
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三俣蓮華岳を目指す
         

出発前、小屋の洗面所で鏡を見ると、顔が昨日一日で非常に陽に焼けていてもうびっくりです。朝食も早々に済ませて準備完了、ザックを小屋の外のベンチに出します。しかし、小屋の前での記念撮影に時間を取られているうちに、みなさん次から次へと出発していきます。出遅れ感が大きいです。

黒部五郎小舎のすぐ裏からいきなり急登です。標高差にすれば約150mですが、まだ体が慣れていないと、疲労感も加わり、けっこう苦しいです。急登が終わり、しばらく行くと、標高2620m付近、チングルマの大群落が現れます。私の山行では、羽毛状のチングルマ(果穂)を見ることが多いのですが、今回の縦走では花そのものを見る機会が多かったでした。チングルマの花は直径2~3センチの白い5弁花で枝先にひとつずつつき、黄色い雄しべがたくさんあるので花の中心が黄色く見えます。花が終わったあとの実はふさふさした羽毛状で、風に揺れる姿がほんとうにかわいいです。

この群落を過ぎてさらに登ると、標高2,661mの小ピーク(無名峰)に。しばらくして再び後を振り返ると、黒部五郎岳がいつの間にか見えていました。やや雲がかかっていますが、五郎沢もしっかりと見えています。やがて、三俣蓮華岳巻道の分岐点をすぎると、一気に山頂を目指しての登りとなります。

                        

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三俣蓮華岳から丸山方面にやや下る
   
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丸山への登りから三俣蓮華岳を振り返る

山頂には登山者が大勢いて、一気に賑わいの世界に引き戻されます。山頂付近から見る丸山・双六岳方面のカール、その後にそびえ立つ槍ヶ岳! お気に入りの光景ですが、この日も朝からガスや雲の流れが速く、なかなか姿を見せてくれません。一瞬の晴れ間をしばらく待ちますが、諦めて双六岳方面に出発です。岩場の狭い登山道の隙間にイワギギョウが可憐に咲いています。丸山への稜線では、西側から吹いてくる風がけっこう強いです。天候が回復しない中、双六岳山頂は諦めて、中道分岐からカールへ降ります。

               

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この双六岳のカールには、コバイケイソウの大群落があります。流れるガスの中に林立するコバイケイソウの姿には、ちょっと不思議な世界、幽玄の世界を感じます。突然ガスが切れて鷲羽岳とワリモ岳が姿を現します。鷲羽岳はこの付近、どこからでも目につきますが、山体が野口五郎岳と同じように白いことも関係しているようですね。少し進んで眺める角度が微妙に違ってきたのでしょうか、鷲羽岳の右手奥に見えているのは、真砂岳(白っぽい)と南真砂岳でしょうか?真砂岳のさらに後方には野口五郎岳の山頂がちょっとだけ見えても良さそうなのですが、よく分かりません。

双六岳の残雪が見てきました。ここは双六小屋の水源地だそうですが、今年は残雪の量が少ない感じ、また周りの高山植物もほとんど終わっている感じでした。双六岳との分岐点、さらに巻道との分岐点に到着し、天候も少し回復してきました。ここで多分双六岳からの帰りの親子連れ4人と一緒になります。盆休みの最盛期を目前にして、双六小屋への荷上げが急ピッチなようです。ヘリが何度も往復しています。小学生低学年らしき下の子供さんは、このヘリを見てもう大興奮。まさかこんな山の中でヘリコプターを見れるなんて想像していなかったのでしょうね。早く、小屋まで走って下りてヘリを間近に見たいとご両親にせがんでいます(笑)。一方、小学生高学年らしき上の子供さんは極めて冷静、もう興味の対象が違うのでしょうね。けっきょく、この日は分岐点付近で見たヘリが最後の来訪となりました。子供さんには残念・・・・。そんな、こんなで、いつの間にか双六小屋へ到着です。さあ、ラーメンを食べよう・・・・・。

 

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黒部五郎小舎から、三俣蓮華岳・中道を経て、双六小屋へ  (from Kurobegoro Huute to Sugoroku Huute)

August 2024  from Kurobegoro Huute to Sugoroku Huute Japan Alps, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S. and iPhone 13

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2024年9月14日 (土)

<movie> 北アルプス 野口五郎岳, 水晶岳, 三俣蓮華岳, 黒部五郎岳 2024夏(6)~ 黒部五郎岳&黒部五郎小舎 / <movie> JAPAN ALPS Mt. Noguchigoro, Mt. Suisho, Mt. Mitsumatarenge and Mt. Kurobegoro Summer 2024 (6) ;  Mt. Kurobegoro and Kurobegoro Huute

 

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黒部五郎岳&黒部五郎小舎  (Mt. Kurobegoro and Kurobegoro Huute)

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深夜・未明にかけてかなり雨が降ったようです。それでも出発の頃にはガスも上がり晴れてきました。サブザックで出発です。一般登山者はカールコースを、稜線コースは熟達者向けとされています。(カールとは氷河の侵食によるスプーンでえぐったような、高山山頂付近の地形です。 急峻な壁と平坦な底が特徴です。)黒部五郎小舎は南北方向に開けた鞍部の草原にあるので、北を見ると雲ノ平、南を見ると笠ヶ岳が見えています。雲ノ平からも、緑の草原にぽつんとある赤い屋根の黒部五郎小舎が印象的でした。

小屋を出発してしばらくは真西に向かって緩やかに登っていきます。黒部五郎岳のカールを正面から見えると、大きな谷が印象的ですが、これは「五郎沢」と呼ばれる谷で、登山道はこの五郎沢には入らずに、カールの左手の山腹沿いを登っていきます。深夜・未明の雨の影響で、下半身がかなり濡れるかと思いましたが、あまり心配ありませんでした。標高2400m付近から、再びdocomoの電波が入って来ます。この付近、カールから流れ出してくる水が、岩の間のあちらこちらに流れ出しています。登山道のマーキングがもちろんあるのですが、どこでも歩けるので、うっかりすると???となってしまいます。

                     

               

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標高2500mを過ぎるとカールの全景が見えてきます。さらに、カールに伴うモレーン(氷河が削った土砂が土手のようになった地形)のような丘を超えると、標高2600m付近で黒部五郎岳山頂直下の雄大なカール、急峻なカールの壁、氷河により運ばれた巨大な岩などが圧倒的な存在感として目の前に迫って来ます。

野口五郎岳や黒部五郎岳の「五郎」は「ゴーロ」に由来するそうで、ゴーロとは大小の石や岩がゴロゴロとある場所をさす登山の用語だそうです。同じゴロゴロでも、野口五郎岳と黒部五郎岳ではかなり様相が違います。野口五郎岳周辺(裏銀座)ではゴロゴロした巨岩を乗り越えて歩くことが多いですが、こちらの黒部五郎岳ではとても人手では動かせないような大きな巨岩を横に眺めながら、その間を歩くという感じです。

このあたりで小休止です。前方には大きな雪渓がありますが、水の流れに手を浸しても、あまり冷たくないです。眼前にこの雪渓が見えてくると、いよいよ急峻なカールの壁の登りです。この壁を一気に登って稜線に出て、しばらく歩くと「黒部五郎の肩」に到着です。

              

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太郎平から太郎山・北ノ俣岳・赤木岳・中俣乗越と続くなが~い縦走路が、この「黒部五郎の肩」に上がって来ます。眼下に登って来る人が見えます。この日は、太郎平方面は雲が多く、全体が見えたのはほんの一瞬しかありませんでした。残念! この肩から山頂までは、もう少しです。

                

           

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左から右へ 雲ノ平・水晶岳、ワリモ岳、鷲羽岳、雲間に三俣蓮華岳
            
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左から右へ 赤牛岳、雲ノ平(雲ノ平山荘)、水晶岳
           
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眼下に赤い屋根の黒部五郎小舎

 

山頂には岩がゴロゴロで、石仏もありました。薬師岳・雲ノ平・水晶岳・鷲羽岳・三俣蓮華岳あたりまでは良く見えましたが、槍・穂高連峰は雲の中だったようです。カールの中の登山道や赤い屋根の黒部五郎小舎も見えています。日差しがたいへん強くて、すご~く陽に焼けそうです(苦笑)。山頂もいちおうdocomo圏内でした。

        

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山頂でしばらくのんびりした後、同じ道を戻りますが、カール内で一番印象的な場所で大休止です。ガスが少し降りてきます。季節にもよると思いますが、この雄大なカール、朝早すぎるとまだ薄暗く、7時半~10時ごろ光の陰影が良く、昼近くになると逆光で影が出てしまうようです。午後はガスがかかりやすい。タイミングがなかなか難しいです。

   

黒部五郎小舎は、双六小屋グループそのものです。周囲の雰囲気も桃源郷です。小屋の前にはベンチもたくさんあり、楽しく過ごせます。わさび平小屋と同じような、各種飲み物を流水で冷やす木の桶?があります。夕食は基本トンカツです。双六小屋グループでは連泊の割引はなく、夕食メニューが変わります。

飲料水は無料で使い放題。バッテリー充電は無料ですが、コンセントが少ないです。ストーブのある乾燥室で本当に助かります。更衣室もあり。衛星公衆電話があります。スマホはソフトバンクで、発電機が動いている時間帯ならば概ね町の中と同じように使えるそうです。なお、docomoは、三俣蓮華岳から黒部五郎小舎にかけての稜線、黒部五郎岳のカール内や稜線の大部分でメールは繋がりますが、小屋周辺のみ圏外です。KDDIの「山小屋Wifi」の案内もありました。相部屋自体はいいのですが、夜寝る時、暑すぎて困りました。誰かが廊下の扉を開けてくれて、いつの間にかなんとか眠れました。

今年は、「ジャパン・トランス・アルプス・レース」(JTAR)の開催年で、あと数日でスタートです。ここもレースのコース(~太郎平小屋~黒部五郎岳~黒部五郎小舎~三俣蓮華岳~)になっているので、スタッフの方に山小屋として何かイベントがあるのかどうか伺ってみました。トップグループの通過は深夜であることが多いので、特にイベントの予定は無いそうです。気が付かないうちに、選手が通過していることも多いとか。運が良ければ、選手を応援できるかもしれませんね。

トップシーズンであるがゆえかもしれませんが、太郎平小屋~黒部五郎岳~黒部五郎小舎間の往来が予想外に多く感じられました。新穂高温泉から黒部五郎小舎・黒部五郎岳まで来る(往復する)のは、やはり遠いです。

        

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鞍部にある小屋ですから、稜線で見るような日の出や日没は期待できませんが、この日は夕焼けが雲間に反射して、なかなか雰囲気のある黄昏時でした。黒部五郎岳の山頂もシルエットととして、今日の思い出の一つとなりました。

 

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黒部五郎岳&黒部五郎小舎  (Mt. Kurobegoro and Kurobegoro Huute)

       
August 2024 Mt. Kurobegoro and Kurobegoro Huute Japan Alps, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S. and iPhone 13

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2024年9月12日 (木)

<movie> 北アルプス 野口五郎岳, 水晶岳, 三俣蓮華岳, 黒部五郎岳 2024夏(5)~ 水晶小屋から黒部川源流域、三俣蓮華岳巻道をへて黒部五郎小舎小屋へ / <movie> JAPAN ALPS Mt. Noguchigoro, Mt. Suisho, Mt. Mitsumatarenge and Mt. Kurobegoro Summer 2024 (5) ; from Suisho Huute to Kurobegoro Huute

 

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水晶小屋から黒部川源流域、三俣蓮華岳巻道をへて黒部五郎小舎小屋へ (from Suisho Huute to Kurobegoro Huute)

 

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鷲羽岳&ワリモ岳
 
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水晶岳
        
    

今回の縦走も後半となります。前半の絶好の好天から、天候も少しづつ変化しているようです。   

深いガスの中を水晶小屋を出発します。水晶小屋から少し下ると、幅広い尾根に出て周りは草原のような場所を歩いて行きます。しばらく行くと、ワリモ岳・鷲羽岳へ向かう「ワリモ北分岐」に到着です。今回は黒部川 最初の一滴を目指して、黒部最源流部へ向かいます。分岐から一気に下ります。ガスの切れ目から、水晶岳・ワリモ岳・祖父岳・黒部源流部などが見えてきます。「岩苔乗越」に到着です。高天原山荘(温泉)へ下る岩苔小谷の道、黒部源流部へ下る道、祖父岳から雲ノ平に向かう道が交差します。ようやくキリが晴れてきたので、高天原方面を目を凝らして見ますが、高天原山荘が見えているのかどうか分かりませんでした。

                    

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黒部源流域
    

黒部川 最初の一滴を目指して下りますが、周辺は草原状態なので、意外とあっけなく「最初の一滴」から流れ出てくる小さな渓流に出合います。本当の「最初の一滴」はこのワリモ岳の中腹のようです。高山植物が咲き乱れる中、静かに流れています。その流れに手を浸してみると、意外と冷たくありませんでした。やや期待はずれ? ふと見上げると、「岩苔乗越」「ワリモ北分岐」に向かう人影が見えています。小さな小径に咲き乱れる高山植物を楽しみながら、渓流沿いを下って行きます。

ワリモ岳や祖父岳からの水をいつの間にか集めて、この渓流もだんだんと大きくなっていきます。祖父岳・雲ノ平方面に向かう渡渉部に到着です。ロープが張ってあります。近くには、「黒部川水源地標」という立派な石碑が立っています。この後は、やや大きくなった黒部川源流から離れてしばらく歩くと、黒部川に流れ込む小さな渓流に出会います。ここから三俣山荘への登りとなります。ロープが張ってあり、昨年は「三俣山荘登り口」がロープにぶら下がっていましたが、今は無くなっていました。

三俣山荘到着です。山荘の前には、ちょうどインバウンドの団体ツアーの方も大勢いて賑わっていました。「展望食堂」で昼食にジビエ丼を食べます。受付で三俣蓮華岳北側巻道の残雪の状況を確認します。飲料水も補給。ここまでくると、飲料水もようやく無料です(笑)。

                        

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三俣蓮華岳 巻道へ
    
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鷲羽岳&三俣山荘
  

テント場を過ぎ三俣蓮華岳に向かって少し登りだすと、巻道への分岐に出ます。意外なことに、この分岐からしばらく登ったところに残雪がありました(私は、もっと先、三俣蓮華岳 北側斜面の水平トラバースのどこかに残雪があると思っていました)。意外と残雪がたくさんあるという感じで、踏み跡もほとんど無いので、キックしながらゆっくりと登りました。ここではdocomoも圏外、登山者も少なく、山荘は近くても助けも呼べない。ここを登り切ると、水平トラバースになります。鷲羽岳と三俣山荘が良く見えます。突然ヘリが飛んできました。荷物も無しで・・・・?

               

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三俣蓮華岳巻道から見る北側山腹斜面
         
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雲ノ平
   

この水平トラバースは祖父岳などからもよく見えます。水平トラバース区間に入ると三俣蓮華岳北側斜面の全体や、山頂からの合流点付近もよく見えて、黒部五郎小舎までもう少し? という安心感が芽生えます。雲ノ平方面が見えますが、淡々とした巻道で、面白味には欠けるかもしれません。行き交う登山者はごくわずか。悪天候時でも問題は無さそうです。途中、手がしびれそうになる冷たい湧水がありびっくり。周辺に残雪があるわけでもないのに・・・・。

三俣蓮華岳山頂から下ってくる登山道と合流します。次第に天候が悪化してきます。再び稜線歩きです。黒部五郎小舎まですぐのような感じで歩いていますが、なかなか着かない。 とうとう小雨に、仕方がなく雨具を着る。標高2661mのピークを下ると、チングルマの群落に遭遇します。最後の急な下りに入る。まだdocomoが繋がっています。docomoが繋がらなくなると、まもなく赤い屋根の黒部五郎小舎に到着です。雨が一時的に上がり、小屋の前にはのんびりとくつろぐ登山者が溢れています。

 

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水晶小屋から黒部川源流域、三俣蓮華岳巻道をへて黒部五郎小舎小屋へ (from Suisho Huute to Kurobegoro Huute)

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2024年9月10日 (火)

川中島白桃 (かわなかじま はくとう)

 

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到着直後 おそらく本来の完熟状態;乳白色、独特の硬さの食感が素晴らしい
      
      
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到着後2、3日 追熟状態;赤みが強くなり、柔らかくなります

                        

親戚の方から、自宅に植えられている「川中島白桃」を頂きました。

白桃というと、デパートの食料品売り場で岡山産の贈答品用の大きな白桃を横目に見るくらいで、自宅で「白桃」を食べたことはあまりなかったかと思います。(ふだんスーパーで買ってくる桃はベースとなる白桃をもとに品種改良されたもので、特にブランド化されたものが「白桃」と呼ばれているようです) そんなわけで、初めての川中島白桃は、かなり印象深いものでした。

「川中島白桃」は長野市の川中島で偶然誕生した品種で、1977年に命名されました。 生産量のベスト3は山梨県、山形県、長野県です。収穫の時期は短いようで、食べ頃は8月下旬だそうです。

桃の中では大玉品種で、完熟状態のはじめは硬めであるもののしばらく常温で置いて追熟させると柔らかい桃となります。日持ちも確かにいいです。 糖度が高いので、甘くて硬めの桃が好きな人にお勧めだそうですが、この硬めの食感がふつうの桃とは違って独特で美味しいです。食べる2~3時間前に冷蔵庫に入れると、甘みが引き立つようです。

 

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到着後一週間後 冷蔵庫で保管;赤みがさらに強くなり、多分熟れ過ぎの状態だと思いますが、味はあまり変わらず、美味しく頂けます

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2024年9月 5日 (木)

<movie> 北アルプス 野口五郎岳, 水晶岳, 三俣蓮華岳, 黒部五郎岳 2024夏(4)~ 水晶岳と水晶小屋 / <movie> JAPAN ALPS Mt. Noguchigoro, Mt. Suisho, Mt. Mitsumatarenge and Mt. Kurobegoro Summer 2024 (4) ; Mt. Suisho and Suisho Hutte

      

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水晶岳と水晶小屋  (Mt. Suisho and Suisho Hutte)

              

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水晶岳

       

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水晶岳山頂から
上から、1)遠方に槍・穂高連峰、手前に水晶小屋、鷲羽岳・ワリモ岳など、2)雲ノ平、黒部五郎岳、
3)薬師岳、手前右側の小ピークは水晶岳北峰、4)赤牛岳、読売新道を経て黒部方面へ

          

水晶岳は標高2,986mで、黒部川源流域における最高峰です。標高3,000m未満の山としては、2,999mの剱岳に次ぐ高さです。山の上部で水晶が採取されることから水晶岳と呼ばれているそうです。今でも水晶が見つかるのでしょうか。ちなみに、水晶の採取は禁止されているそうです。別名で黒岳とも呼ばれています。裏銀座は野口五郎岳をはじめとして、花崗岩(御影石)と呼ばれる岩でできているために、非常に白っぽく見えます。水晶岳も同じ花崗岩でできていますが、黒い鉱物が含まれるために、意外と黒っぽく見えるために黒岳とも呼ばれるようです。しかし、水晶岳の方がロマンチックでいいですね。

水晶小屋からは、しばらくは広い緩やかな稜線を歩いて行きます。水晶岳のカールにはまだ一部雪が残っていました。山頂部分の山体直下から急に岩場となります。登山道は水晶小屋から見える山体の裏側を通っています。岩場の最初の方で梯子がありますが、その後は岩稜帯を歩き、最後はまた普通の登山道となり、山頂に到着です。山頂は狭く、尖った大きな岩がごろごろしています。御来光を見に、暗いうちに登る人が多いようです。大勢の登山者が集中するタイミングで登ってしまうと、山頂で大混雑かもしません。私が登ったのはちょうど登山者が途切れたタイミングでしたので、他の方に気を使うこともなく、のんびりできました。下山の途中、日傘をさした登山者が数人いましたが、しばらくして振り返ると山頂付近を登っていく2つの真っ白な日傘がよく見えて、ちょっと驚きました。まあ、この日は風もなかったので。

ところで、山頂は双耳峰で、三等三角点のある北峰は2,977.7m、測定点である南峰は2,986mです。水晶小屋からまず到着するのは南峰です。裏銀座の稜線からは双耳峰であることがよく分かりますが、南峰からはあまり意識しませんでした。北峰まで行かなかったのは失敗だったかもしれません。残念!

                 

                   

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水晶小屋には、小屋の歴史をたどる写真集がありますが、2回も強風で損壊し建て直した経緯があります。裏銀座の縦走路から見ると、小ピークを背にして(風避けにして?)断崖絶壁の上にあるようにも見えます。再建の際には軒を低くし強風に耐えられる構造にしたそうですが、2階部分の大部屋には、天井が低いので頭上に注意! と大きな貼り紙がしているにもかかわらず、何度も頭をぶつける私(苦笑)。

ここも稜線の山小屋なので、飲料水(天水、お湯)は有料、バッテリー充電も有料(デジタルカメラ用の大型バッテリーは200円、スマホ用は100円)でした。ドコモの電波が意外と来ていました。ここは雲ノ平山荘や三俣山荘と同じくソフトバンクではないのかな? 公衆衛星電話も見かけないです。KDDIの「山小屋WiFi」のポスターも無かった? 更衣室や乾燥室はもちろん利用。

黒地に白で縦書きの「水晶」と「ホシガラス」の図案からなる有名なTシャツ。興味はあったのですが、値段もけっこう高くて驚きました。「ホシガラス」は水晶小屋の家紋だそうです。

                 

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昼食に水晶小屋名物「ちから汁」を食べてみました。最初はちからうどんの一種かと思いましたが、うどんではなく、豚肉の入らないけんちん汁風(もちろん味噌味)でお餅が3個入っていました。豚汁とけんちん汁の大きな違いは「けんちん汁に使う具材は、一度油で炒めている」ということだそうですが、そこまでは分かりません。なかなか美味しくて満腹になります。

夕食はカレーライス・洋風の玉ねぎスープ・デザート・お茶です。ご飯・カレー・スープはお代わり自由で、いずれもお代わりを頂きました。カレーはレトルトではなく、手作りの本格派カレーで美味しいです。玉ねぎスープも美味しい。三俣山荘Gは料理に手が込んでいますね。夕食時、配膳スタッフが連泊メニューですと告げてくるので、周りのお客さんも興味深い反応を示します。朝食はごく普通でした。

                            

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水晶小屋付近から

      

日没は太郎平あたりなのでしょうか? 雲海の中でした。日の出は野口五郎岳の右側です。日没後のかなり薄暗い中に雷鳥の親子が出てきました。

        

2階の部屋(大部屋)には最初から布団が敷き詰められています。新型コロナ用のアクリル製の仕切りなどはもうありませんでした。人口密度はふつうだと思いますが、満室、いっぱいでしたので、寝るときは念のためにマスクを着用しました。2階は明るいし、やはり暖かいのかな。寒いかと思って、やや多めに着込んで寝たら、マスクとの相乗効果で? 暑くて息苦しくて目が覚めてしまいました(苦笑)。

 

youtube動画(MOVIE) SD/HD/4K 
水晶岳と水晶小屋  (Mt. Suisho and Suisho Hutte)

August 2024 Mt. Suisho and Suisho Hutte Japan Alps, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S. and iPhone 13

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