« カレー風味 鶏胸肉のロースト オーブン仕立て(その2) | トップページ | <movie> 北アルプス 野口五郎岳, 水晶岳, 三俣蓮華岳, 黒部五郎岳 2024夏(2)~ 烏帽子小屋から三ツ岳をへて野口五郎小屋へ / <movie> JAPAN ALPS Mt. Noguchigoro, Mt. Suisho, Mt. Mitsumatarenge and Mt. Kurobegoro Summer 2024 (2);   from Eboshi Hutte to Noguchigoro Hutte »

2024年8月24日 (土)

<movie> 北アルプス 野口五郎岳, 水晶岳, 三俣蓮華岳, 黒部五郎岳 2024夏(1)~ 七倉登山口からブナ立尾根をへて烏帽子小屋へ / <movie> JAPAN ALPS Mt. Noguchigoro, Mt. Suisho, Mt. Mitsumatarenge and Mt. Kurobegoro Summer 2024 (1) ; from Nanakura to Eboshi Hutte

       

youtube動画(MOVIE) SD/HD/4K 
七倉~烏帽子小屋 (from Nanakura, starting point of a trail up a mountain, to Eboshi Hutte)

                     

1-p1041435
高瀬ダムから七倉方面
           
2-p1041470
濁沢の滝
  
    
JR大糸線信濃大町駅から、高瀬渓谷の入り口である七倉山荘・七倉登山口へは、現在、登山バスあるいは宿泊施設と連携したタクシーがあります。大町市は2023年2月に「裏銀座登山バス」を計画、2023年夏山シーズンから運行されています。1日4往復、今回はこのバスを利用しましたが、利用者が少なくちょっと残念でした。

七倉山荘の夕食の席では、ちょうど一緒になった登山者の間で、8月開催のトランス・ジャパン・アルプス・レース、つい先日の濁沢丸太橋流出に伴う裏銀座稜線の山小屋・登山客の混乱およびエスケープルートとしての竹村新道、リスクの高い七倉岳~船窪岳~不動岳ルートなど、いろいろな話題が飛び交いました。

       

七倉~高瀬ダムをつなぐ新高瀬川発電所管理用道路(全長5.8km、東京電力の管理道路)では「特定タクシー」が運行されています。今年の3月に発生した大規模な落石により運行停止になっていましたが、夏山シーズンに向けてようやく一部区間での運行再開となりました。

この季節、午前5時に東京電力の七倉ゲートが開きます。ゲート前(七倉山荘前)のタクシー乗り場には登山者が列をなします。七倉山荘宿泊客へのサービスとして、最優先でタクシーに乗れます。宿泊者が予想外に少なくてびっくり、七倉まで車で来ている登山者が非常に多いです。

問題の大規模落石(山の斜面の大規模崩落)区間は30〜40m程度で、驚いたことに対策・復旧工事などはまだ未着手でした(対策・復旧工事に必要なまわりの木々の伐採許可がまだ下りないとか?)。ヘルメット着用(貸出用ヘルメットあり)でした。

徒歩区間はわずかな落石区間に対して1.4km。理由は、トンネルなどにより、タクシーの待合場所・Uターン場所が無いために、落石区間に比べて徒歩区間がやたら長くなっています。徒歩区間の前後で「特定タクシー」に乗車可能です。タクシー運賃は2区間合計2,300円/台(通常2,600円/台)でした。

高瀬ダム堤体に30分ほどで到着です。5時台に高瀬ダムに到着した登山者は50人ほどでしょうか。七倉で一番にタクシーに乗りましたが、タクシーもたくさん来ていたので、並んでいた登山者もあっという間にはけてしまいます。タクシーで来た登山者は40人ほど(他に徒歩が10人ほど)ですが、途中の徒歩やダムでの身支度で、あっという間にタクシー待ちの順番が崩れていきます(笑)。

高瀬ダム登山口からいよいよ裏銀座への登山スタートです。ダム湖を眺めながら、堤体から400mほどのトンネルを抜けると、不動沢の吊り橋を渡り、濁沢キャンプ場跡地を過ぎて、濁沢の河原に到着です。前夜も話題になった濁沢です(苦笑)。水はすっかり引いているはずと言われて来たのですが、なぜかどこからかゴーゴーとした音が聞こえてきます。濁沢の流れを見て、一瞬、声を失いました。丸太1本と濁流。遠くに見える濁沢の滝からはゴーゴーと水が流れ落ちていました。

実は今年は7月早々から大雨・土砂崩れ・土石流などにより、濁沢丸太橋の流出と復旧が繰り返されています。
・丸太橋の流出 7月早々、7月月末、8月中旬
・丸太橋の復旧 7月中旬(約二週間)、7月月末(2,3日)~8月上旬、8月21日復旧(約一週間)
・雨量規制により不動沢のゲート(トンネルの出入り口?)の閉鎖

気を取り直して、なんとか丸太橋を通過。この濁沢は、北アルプス3大急登のブナ立尾根よりも、アクセスの悪さよりも、裏銀座登山の最大のリスク要因かもしれません。ようやくブナ立尾根(濁沢)登山口に到着です。

        
                           
3-p1041544
ブナ立尾根

          

このブナ立尾根登りの標高差は約1250mです。登山口を12(標高1270m)、烏帽子小屋(標高2520m)を0としておおよそ100mごとに12の番号が付けられています。実際に番号札が残っているのは12、9(権太落とし 標高1660m)、8、6(中休み 標高1960m)、4(三角点 標高2208m)、2、1でした。この有名な急登、登山道はよく整備されていて歩きやすいです。最初は階段が続きます。それ以降は、危ない岩場があるわけでもなく、大きな木の根っこを何度も何度も乗り越えて・・・・・というわけでもなく、急な道が淡々と続きます。

No.6(中休み)は文字通り中間点です。ここから、燕山荘のdocomo基地局の電波を拾うのでしょうか、docomoが圏内となります(アンテナは1本しか立ちませんが、メールが可能です)。ここを過ぎると、不動岳・船窪岳方面の真っ白な山体が樹間に見えてきます。眼下には高瀬ダムのダム湖が見えることもあります。名前の通りブナがよく見られます。No.2付近では手のひらを広げたような不思議な形のブナが見られます。No.1まで来ると、思いがけず表銀座方面も見えてきました。このブナ立尾根をノンストップで一気に登る方もいるようです。最後の緩やかな登りの後、少し下ると樹間に青色の屋根が見えてきて、ようやく烏帽子小屋に到着です。

           

4-p1041593
烏帽子小屋
       

10-p1041587
イワギキョウの群落
                   
          

小屋の正面に、特徴的な書体で「烏帽子小屋」と書かれた、横書きの大きな看板が掲げられています。小屋の前からは、赤牛岳と薬師岳がやや重なり合うようにして見えます。前(偽)烏帽子岳も。なんといっても圧巻は、小屋の前に広がる青いイワギキョウの大群落です。でも、花がほとんど向こう側を向いてしまい、午後の西日に当たると逆光気味になり、なかなか写真が撮りにくいです。

烏帽子小屋自体はdocomo圏外ですが、少し先に行ったところに展望台兼docomo通話用の丘があります。ここからは360度の大展望で、不動岳~船窪岳~七倉岳方面(烏帽子岳は見えない)、大町、表銀座方面(餓鬼岳、燕岳、大天井岳など)、明日からの裏銀座縦走路などが見えます(野口五郎岳や水晶岳は見えていない?)。公衆(衛星)電話は無いようです。

烏帽子小屋のオーナーは野口五郎小屋のオーナーと御兄弟のようです。こちらも家族経営なのでしょうね。ウェブサイトに「急激なスタッフ不足のため営業期間及び営業時間の短縮、宿泊人数の制限をさせていただきます」と小規模山小屋経営の窮状を訴えています。ところで相部屋は二人分を一人で利用でしたので、十分な空間があり快適でした。

                 
6-p1041557
         
7-p1041560
           
8-img_8136

              

夕食はカレーライス、味噌汁、付け合わせなどです。カレーはレトルトなのでおかわり無し、ご飯と味噌汁はおかわり可能と説明がありました。朝食とお弁当はおにぎり2個づつ。コンビニでよく見るおにぎりの作り方で、手作りではなさそうです。冷凍したものをヘリで荷上げし、自然解凍でしょうか? 特に、不自然さはありませんでした。

稜線の小屋では水場がないので、小屋の飲料水は全て天水(雨水)で有料です。消毒用の塩素が通常の水道水よりも多いそうですが、味にややくせがあるような気がしました。ペットボトルが飛ぶように売れていました。スマホなどのバッテリー充電は無料です。長野県警察山岳遭難救助隊の隊員が1名常駐されていました。早朝に七倉を出発した60名ほどの登山者の8割程度は野口五郎小屋まで行っているようでした。裏銀座に来る方は、やはり静な山が好き、という人が多いようです。もちろん、皆さん健脚です!

夕暮れ時を、小屋の前のベンチで過ごします。薬師岳の右側に陽が沈んでいきます。長い一日が終わります。

(続く)

                        

9-p1041577
          
11-p1041580
裏銀座縦走路

 

youtube動画(MOVIE) SD/HD/4K 
七倉~烏帽子小屋 (from Nanakura, starting point of a trail up a mountain, to Eboshi Hutte)                 

August 2024 from Nanakura, starting point of a trail up a mountain, to Eboshi Hutte  Japan Alps, Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S. and iPhone 13

|

« カレー風味 鶏胸肉のロースト オーブン仕立て(その2) | トップページ | <movie> 北アルプス 野口五郎岳, 水晶岳, 三俣蓮華岳, 黒部五郎岳 2024夏(2)~ 烏帽子小屋から三ツ岳をへて野口五郎小屋へ / <movie> JAPAN ALPS Mt. Noguchigoro, Mt. Suisho, Mt. Mitsumatarenge and Mt. Kurobegoro Summer 2024 (2);   from Eboshi Hutte to Noguchigoro Hutte »

Panasonic LUMIX S1, LX3」カテゴリの記事

写真紀行 (Travel & Photo) - 国内(Japan)」カテゴリの記事

トレッキング(山登り)/ Trekking」カテゴリの記事

6月〜9月 夏山の花 - 高山植物」カテゴリの記事

動画(MOVIE)」カテゴリの記事

JAPAN ALPS」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« カレー風味 鶏胸肉のロースト オーブン仕立て(その2) | トップページ | <movie> 北アルプス 野口五郎岳, 水晶岳, 三俣蓮華岳, 黒部五郎岳 2024夏(2)~ 烏帽子小屋から三ツ岳をへて野口五郎小屋へ / <movie> JAPAN ALPS Mt. Noguchigoro, Mt. Suisho, Mt. Mitsumatarenge and Mt. Kurobegoro Summer 2024 (2);   from Eboshi Hutte to Noguchigoro Hutte »