フィルムカメラ時代の名残り2点
年末の大掃除を行っていると、フィルムカメラ時代の名残り(X線防止袋とダークバッグ)が出てきました。
航空機に乗る際には手荷物などのX線検査が必ずありますが、昔はフィルムが感光しないように、鉛の入った(X線を通さない)X線防止袋にフィルムを入れていつも検査を受けたものでした。2001年の9.11テロ事件以降は、荷物検査が非常に厳しくなり、X線防止袋に入れていても出すように指示されて、目視検査もせずにそのままX線検査に直接通されてしまうことが多かったでした。非常に強力なX線検査装置が導入された空港もあったようですが、私の場合はたまたま渡航先の関係か低感度フィルムであったためか、運良く未現像も現像済みでもフィルムにダメージは無かったようでした。
CONTAX645での直近のフィルム撮影は2022年4月ごろ、35mmフィルムでは2020年1月ごろでした。ブローニュ・フィルムに関しては、常用であった220タイプも製造中止になり、お気に入りのフィルム(種類)も順次無くなり、手持ちのストックが無くなった段階で、撮影も中断していました。
ところで先日、家電量販店でようやく富士フィルムの銀塩フィルムが入荷していると思って価格を見ると、眼が点になりました。ブローニュの120タイプ 富士フィルムやコダックのネガ・ポジが15,000~22,000円(5本パック)!!、コダックのモノクロが約15,000円(5本パック)!!、富士フィルムのモノクロ アクロスが約2,300円(1本)!、インフォールドなどのモノクロが1,000~1,500円(1本)程度です。富士フィルムも価格が2倍ほどになっていますね(笑)。CONTAX645では120タイプで16枚/1本撮影可能ですから、5本で80枚(コマ)。1枚当たり約200円~300円+現像代です。アクロスでは1枚当たり約140円。
これを見るとカラーのネガ・ポジはもう買えないですね。せいぜいアクロスかインフォールドか? いずれにしても、銀塩フィルム&カメラを持って海外旅行に行くことなど無さそうですので、2つ残っていた思い出深いX線防止袋は廃棄しました。
「ダークバッグ」は文字どおり「暗い袋」で、暗室(darkroom)の代用をする袋のことでした。真っ黒に遮光してある袋で、両手を入れて作業をするための袖口と、二重に遮光された開閉部とがあります。当然ながら遮光性は完璧です。
ダークバッグは、フィルムカメラのトラブル(カメラ内でフィルムが切れたりした場合に、カメラの裏ぶたをダークバッグ内で開けてフィルムを取りだし、パトローネ内にもう一度巻き戻すなど)やシートフィルムの装填、携帯用簡易暗室としてフィルム現像に欠かせないものでした。その昔、35mm一眼レフカメラを使用していた時には、時々使っていました。ただ、CONTAX645に関しては使ったことはないです。
これも2個出てきました。作りはしっかりしていますので、意外と嵩張ります。なんだか分からないような写真ですが、両手を入れる袖口を上にして撮っています。袋の素材が違うのが分かると思いますが、右は生地が綿と思われ、重たいです。左は光沢があるのでナイロン系の生地と思われ、軽いです。綿の方が古いのかもしれません。
本来の意味で使うことはもう無いはずですが、備品の保管袋になるかもしれないと思って、もうしばらく残すことにしました。
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