東京都立大学〜「日本の植物分類学の父」牧野富太郎が遺したもの〜
高知県出身で「日本の植物学の父」の呼び名で広く知られている牧野富太郎博士の人生をモデルとしたNHKの朝ドラ「らんまん」。1958年(昭和33年)に練馬区立牧野記念庭園(1926年に居を構えた自宅の跡地)、高知県立牧野植物園(高知市)、東京都立大学牧野標本館ができました。今回、東京都立大学牧野標本館別館(南大沢キャンパス)で期間限定で開催されていた「牧野富太郎が遺したもの」〜植物標本展示など〜 を見に行く機会がありました。
現在の「東京都立大学」は、旧・東京都立大学 (1949-2011、1991年目黒区から現在の南大沢に移転)、組織改変で首都大学東京へ(2005-)、大学名称の変更で再び東京都立大学(2020-)と変遷していますが、膨大な植物標本が牧野博士とあまり関係が無かった「東京都立大学」になぜあるのか? よく質問されるそうです。東京大学や国立科学博物館にあった方が自然なのですが、練馬区の自宅に残された膨大な標本はほとんどが未整理状態であったので、どこも引き取り手がなく、1953年に尾崎行雄(政治家、元東京市長)と共に「名誉都民」第1号になったことが、都立大学に引き取られる直接的な理由だったそうです。
展示されている植物標本を見てびっくり! いわゆる「押し花」ですが、まさにアートです。スケッチを見ても、欧米でよく見るようなボタニカル・アート! 幼少の頃から絵心に優れ、美的感覚も人並み優れていたのでしょうね。果物や野菜の「押し花」標本もあり、びっくりしました。自宅に1点くらい飾っておきたいような感じ(笑)。
期間限定の展示ということもあり、予想外に賑わっていました。9月のキャンパスは、学部学生にとってはまだ夏休みだそうで、閑散としていました。緑豊かなキャンパス(一部に秋の気配も)を散策し、学食でランチを食べたりカフェでお茶を飲んだりしながら、ゆったりとした時間を過ごしました。遠い昔のキャンパス・ライフを少し思い出しながら・・・・。
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