「カンタータ」は、さまざまな楽器編成(弦楽器・木管楽器・オルガン・チェンバロ・トランペットなど)を伴奏として、独唱・重唱・合唱などからなる音楽作品とされています。18世紀前半のバッハの時代、特に声楽作品は教会の礼拝や国王・領主の祝い事のために作曲されており、後世のコンサートに見るような音楽そのものを楽しむものではなかったそうです。
BCJの鈴木雅明さんによると今回は「千変万化のカンタータ集」とでも言うべきで、滅多に演奏されない!楽器や声楽の編成が非常に変わっている!など、多彩さ(異彩さ?)が際立っているそうです。指揮は鈴木優人さんです。
1)弦楽器は通奏低音を除くとヴィオラ4台(4声部)のみで、ヴァイオリンがいっさいありません! 異色の楽器編成、ヴィオラ4台の演奏が強烈なイメージを打ち出すけれども全体として一般受けするような音楽ではない、歌詞に現代にも通じる歴史的問題を含んでいる、の3点から演奏される機会が非常に少ない。(BWV18番)
2)アルト(カウンターテナー)独唱のためのソロ・カンタータ! それに加えて第1曲、第3曲は華麗なオルガン協奏曲の様相。演奏会では鈴木雅明さんがBCJの2019年マルク・ガルニエ製の大型通奏低音用オルガンで演奏されましたが、非常に印象的でした。(BWV35番)
3)曲の大部分が、ソプラノ独唱で歌われるソロ・カンタータ(BWV35番)
4)最初と最後の楽曲が合唱など主体で演奏される一般的なカンタータの構成ですが、この世で最も美しいとも称されるソプラノのアリア(ー死よ、来たれ。我が魂は主の御手のうちにあるー 歌詞がキリスト教的に最も美しいと言う意味か?)、最後の審判で響き渡るとされるラッパの音を思わせるトランペット(BWV127番)
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