クリスマスの頂き物「シュトーレン」
シュトーレン(シュトレン;Stollen)はドイツの伝統的な焼き菓子/フルーツケーキ/パンです。ドイツのドレスデンで14世紀に生まれ、教会の司教へのクリスマスの贈り物とされたことから、クリスマスの時期に食べる習慣が生まれたようです。ドレスデンでは今でも「シュトレン祭」が開催されています。
シュトーレンは、バターをたっぷり使った生地に、洋酒(ラム酒)に漬けたドライフルーツやナッツを練りこんだ贅沢な味わいです。表面には粉砂糖がたっぷりとまぶされていて、見た目が白いおくるみに包まれたキリストをイメージしているとも言われます。また、トンネルの形にも似ていることから、ドイツ語で「坑道」や「地下道」という意味の「stollen」という名前になったそうです。
シュトーレンは日持ちが良く(涼しい室温で1週間、冷蔵2週間、冷凍1ヶ月)、時間の経過とともに味わいも変化し、焼き菓子/フルーツケーキからパンへと食感が変わって行くようです。
今回、The Okura Tokyo の「シュトーレン」を頂いてしまいました。その値段を見て、ちょっと驚きました。たくさんのドライフルーツ、ナッツや種子、ライ麦・小麦など各種穀物が入ったドイツパンをパン屋で良く見かけますが、それの豪華版といったところでしょうか。ラム酒が入っており、表面には粉砂糖がたくさんまぶされています。食感は、スポンジケーキを使ったショートケーキのような柔らかさは無く、普通のドイツパンのように硬いです。美味しかったです。
日本のクリスマスケーキ(ホールケーキ)は、スポンジケーキにホイップクリームやバタークリームを塗り、砂糖細工(メレンゲドール)、イチゴやチョコレートで飾りつけられていますが、これはまさに現代のケーキですね。欧米の伝統的な行事に伴うケーキ(お菓子)は、当然ながら伝統的な製法です。シュトーレンもバターが一般的に使えるようになるまでは、決して美味しいものではなかったようです。
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