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2022年10月31日 (月)

バッハコレギウムジャパン (2022.10) 〜 モーツァルト レクイレム

 

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バッハコレギウムジャパン(BCJ) の定期演奏会、今回は鈴木優人氏指揮によるモーツァルトのレクイレムです。BCJのヨーロッパツアーもスタートする中で、所沢・静岡・初台と続く連日の演奏会の最終日、皆さんちょっとお疲れかなと心配しながら聞きに行きました。

鈴木優人氏指揮による定期演奏会でのレクイレムは、初回 (2018.9) はBCJの首席指揮者就任・記念演奏会、今回 (2022.10) 2回目です。演奏はいずれも優人氏自身による補筆校訂版(2013)で、チケットは今回も完売でした。優人氏の御挨拶もたいへん力がこもっており、今後の企画として出るのではないかと思わせるような逸話もありました。

 

レクイエム、特にモーツァルト絶筆の曲とされるラクリモーサ(涙の日)は、映画アマデウス(1984年)でモーツァルト死の場面で流れ、たいへん印象深いシーンとなっています。ちなみにBCJのパンフレットの歌詞対訳では以下のような歌詞になっています。
「罪ある人が裁かるるため、灰よりよみがえるその日こそ、涙の日なり。されば神よ、彼を惜しみたまえ。主よ、慈悲深きイエスよ、永遠の安息を彼らに与えたまえ。」

 

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この2回のレクイレムのパンフレットでは、モーツァルトの葬儀や死の前後の状況が解説されています。内容が異なるために、読者としてはちょっと判断に困るのですが、映画アマデウスでは人からは見捨てられたように悲惨な状態で死んでいったように描写されていますが、以下のようにまとめてみました。

晩年のモーツァルトの音楽家としての評価・人気は、オペラ(フィガロの結婚、ドン・ジョバンニ、魔笛など)を除くと、凋落する一方で、ベートーベンの大胆さ・創意溢れる新作が非常に人気をはくしたそうです。以降数十年にわたり、殊更独創性と斬新さ、時によっては奇抜さが求められ、一世代前のモーツァルトの音楽が評価される機会は限られていたようです。

一方で、当時、ハプスブルク帝国皇帝ヨーゼフ2世(マリア・テレジアの長男、マリー・アントワネットの兄)は、葬儀簡素令を発布して埋葬の簡素化を図り、共同墓地への埋葬を促しました。埋葬規定によると、遺体は衣服を着せることなく麻袋に入れられ、遺体を納めた棺桶は遺体を共同墓地の穴に落とした後は、再利用されたようです。モーツァルトの葬儀もこれに従ったものだったそうです。葬儀費用は最も誠実な支援者だった男爵が負担し、モーツァルトの自宅からシュテファン大聖堂まで、葬儀の先導隊、棺、モーツァルトの親族、作曲家のウェーバー一家、モーツァルトの弟子や関係者、男爵、そして映画では悪人として描かれているウィーン宮廷楽長のサリエリも参列していたそうです。また、葬儀から日を空けずに宮廷音楽家たちにとって非常に重要な教会で、モーツァルトの仕事仲間によって死者追悼ミサが執り行われました。この場では、モーツァルトの自筆のレクイエム(現在のレクイエムのごく一部ですが)が演奏されたものと考えられています。ただ結果として、葬儀簡素令によりザンクト=マルクス墓地(ウィーン郊外)で共同埋葬されたために、遺体が特定できなくなってしまいました。

後世のベートーベンと比べると、ベートーベンの音楽的評価は生前にすでに確定しており葬儀も異例の盛大なものとなったけれども、モーツァルトにおいては音楽的な評価が生前には確定せず葬儀簡素令というタイミングの悪さもあり、悲惨な死というイメージが大きくなっているようです。

 

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2022年10月29日 (土)

上越 火打山 / 高谷池ヒュッテ & 笹ヶ峰 / 明星荘

 

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火打山 / 高谷池ヒュッテ

 
 高谷池ヒュッテは妙高市の妙高観光局が管理運営する山小屋です。妙高高原駅前に妙高観光局のインフォーメーションが(笹ヶ峰行きのバス停も)あります。高谷池ヒュッテのウェブサイトを見にいくと、宿泊予約は、モンベルの予約システムを利用するようになっています。妙高観光局が管理運営をすべてモンベルに委託しているのかと思いましたが、そうではなく予約システムだけだそうです。ヒュッテでの現金取り扱いが非常に少なくなり、スタッフの負担軽減も非常に大きいのでしょうね。 

 地方自治体が運営する山小屋のためか(多分、運営予算の関係もあると思いますが)、北アルプスなどの通常の山小屋と勝手が違う点も多々あるので、気になる点は事前に確認した方が良いと思います。それらの不便さをカバーする魅力がこのエリアにあるのだと思いました。

 

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・モンベルの予約システムはクレジットカード決済のみです。宿泊代金は予約と同時にクレジット引き落としがなされていますので、キャンセル規定に十分注意する必要があります。
・スタッフのマンパワーや厨房が最小限の機能しかないためか、夕食や朝食は本当に最小限です。連泊しても同じ食事です。
・売店もありますが、昼食となるようなものはカップラーメンしかありませんので、昼食のお弁当(小さめのおにぎり2個)を頼まないと食べるものが手に入りません。行動食・非常食を余分に持参した方が良いです。
・細かいことですが、少額ながら有料のサービスが多いです。

・ヒュッテの水は湧水ではなく高谷池から汲み上げているそうです。飲料水用は煮沸してあるそうです。
・ウェブサイトにも書いてありますが、乾燥室はありませんが、更衣室は複数あります。ヒュッテの屋内でも全体的にやや寒いので、濡れた衣類・着替えには注意した方が良いかもしれません。
・宿泊用の部屋(大部屋)は、いわゆる二段ベット式のよくある形です。間取りとして一人分の幅は十分広いのですが、間仕切りのカーテンがちょっと不思議でした。

・これもウェブサイトにも書いてありますが、携帯電話はDOCOMO・auで電波微弱、Softbankで使用不可です。DOCOMOでも(多分 au も)繋がるのはヒュッテの特定の場所のみ、それもアンテナが立ったり立たなかったり非常に不安定で、送信できるのはほぼテキストメールのみでした。スタッフの業務用連絡もこの環境だそうで、衛星電話は無いそうです。

・夕食終了後、談話室でビデオ放映(火打山の四季、高山植物)、NHK天気予報、スタッフからの明日の天気・登山のアドバイスがありました。最近は、ななかまどが十分に綺麗な赤にならず、ポスターやパンフレットにあるような、黄色と赤が入り乱れた美しい紅葉にはなかなかならないそうです。スタッフの方々は少人数で良く対応されていると思いました。

 

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笹ヶ峰 / 明星荘

 
 山小屋は60年ほど前から3代にわたっているそうです。山小屋は、15年前に雪で倒壊し、現在の建物に建替えしたそうです。笹ヶ峰のバス停(終点)および登山口(登山ゲート)のすぐそばにあるので、利便性が高いです。

 
 こちらのウェブサイトには、「山小屋『明星荘』 当小屋は、火打山、妙高山への登山者専用の宿泊施設です。登山の前泊、下山後の宿泊にご利用ください。一般観光客の方は大変申し訳ございませんが、ご宿泊はできません。」という説明があります。ウェブサイトの画像を見るとなんとなく想像がつきますが、どちらかと言うと山小屋というよりも簡易民宿風(風呂なし)です。新型コロナ感染症の影響もあるのでしょう、ごく少数のお客さんしか受け入れていないような印象でした。予約は電話が基本のようですので(メール・インターネット予約は無し)、電話してみないと空室状況も分かりません。

 

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 夕食・朝食とも和食の家庭料理です。夕食では実に久しぶりにいわな?の甘露煮を頂きました。ご主人は厨房、話し相手は主に奥さんですが気さくな方です。
 この付近、携帯電話(メール)は問題なく使えました。また通常の電気が来ていますので、夜もヘッドランプは不用です。下山時も昼食かカフェで立ち寄るつもりでしたが、下山がバスの乗車時間ギリギリになってしまい、ダメでした。

 

撮影機材 Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.  ( iPhone SE )

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2022年10月14日 (金)

上越 初雪の火打山 2022秋

(パソコンで見る一部のインスタグラム風画像配列は、スマホでは表示されません)

 

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新潟県西部の上越地方に、頸城三山と呼ばれる標高2400m程度の妙高山・火打山(以上、百名山)・焼山があります。高谷池の紅葉に興味が湧き、火打山(標高2462m)に出かけてみました。

登山ルートは標準的な笹ヶ峰登山口~高谷池ヒュッテ~火打山の往復です。天候は、寒冷前線の南下により真夏の陽気から一気に秋冬の陽気に激変するとの予報でしたが、山行最終日は標高の高い山岳部では初雪となりました。

登山口(標高1315m付近)から黒沢橋までは木道の散策路で、こもれびで明るく輝く緑の樹林帯にみるブナが美しいです。

黒沢橋からしばらく行くと十二曲りの急登です。この区間が、今回のトレッキングルートの中では一番クマに遭遇しやすい場所のようです。十二曲りを登り切ると一休みですが、この先のちょっとした岩場を含めた急登区間が意外と苦しいです。長い木道を登り切ると、富士見平に到着です。この急登区間で約500mの標高差を稼ぎますので紅葉もかなり進んできますが、雨にしっとりと濡れた木々の紅葉もまた一段と良かったでした。

 

 

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あとは黒沢岳西側斜面を巻くようにして歩くだけですが、大きな木の根っこや大きな岩を乗り越えながら歩くので意外と時間がかかります。途中からは北アルプス(白馬岳付近~槍ヶ岳・穂高連峰)が見えたり、火打山と高谷池ヒュッテの特徴的な三角屋根が見てきます。「アルプス展望台」、ここはもう高谷池ヒュッテのすぐ裏手です。

高谷池ヒュッテは妙高市の妙高観光局が管理運営する山小屋です。高谷池ヒュッテ(標高2105m)の前には大小多数の池塘からなる高谷池、その後には火打山が見えています。高谷池では7月後半には高山植物の大群落が咲き乱れますが、この季節には美しい黄色の草紅葉が広がっています。ナナカマドは最近なかなか綺麗な赤にならないそうで、ポスターやパンフレットにあるような黄色と真っ赤な紅葉が入り乱れるような素晴らしい眺めは難しいようです。

高谷池の周りをぐるりと回って、もう一段標高の高い所に上がって行く途中で、高谷池・高谷池ヒュッテ・背後の茶臼山という組合せで、桃源郷のような光景が見られます。さらに木道を進むと大小の池塘からなる湿原が再び現れますが、これが「天狗の庭」で周辺には美しい草紅葉が広がっています。

 

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「天狗の庭」を過ぎると、標高差約350mの火打山への最後の登りとなります。頂上まで1本道で間違えることはないはずです。「雷鳥平」までのだらだらした登りを終えると、ライチョウの鳴き声や姿を探しながらハイマツ帯の稜線を静かにゆっくりと歩きますが、この山域には現在ごく少数しかいないそうで、実際に目撃するのはなかなか難しいそうです。寒さのためか、霜柱・薄い氷・葉の氷結などが見られます。

最後に、山頂への急登を階段で登ります。風を遮るものが無いので、寒冷前線や台風が通過する際の強風時にはたいへんなようです。山頂からは、今登ってきた稜線、妙高山、北アルプス(雪倉岳・白馬岳~鹿島槍ヶ岳、野口五郎岳~槍ヶ岳・穂高連峰)、影火打、噴煙の上がる焼山、雨飾山、糸魚川市街地~上越市街地、米山、日本海の海岸線など、まさに360度の大展望です。

 


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この日、高谷池ヒュッテを午前6時半に出発する時は、氷点下2度、ガスで視界ほとんどゼロでしたが、「雷鳥平」の終わりのあたりから急にガスが切れて曇りながらも遠方まで良好な視界となりました。山頂でも風も弱く30分ほど滞在、全体で1時間半ほど良好な天候が続きました。午前11時ごろ高谷池ヒュッテに戻りましたが、気温はちょうど0度、途中からあられ・みぞれになっていましたが、ヒュッテで休息中に本格的な雪、初雪となりました!みなさん、ちょっとびっくりでした。

下山時に妙高の日帰り温泉に入ろうと思うと、火打山→妙高山→燕温泉のコースになるそうで、結構大変なようです。笹ヶ峰からバスを利用すると、本数が非常に少ないので、温泉などに入れる自由度が少ないですね。

 

撮影機材 Panasonic LUMIX S1 LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.

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