バッハコレギウムジャパン (2019.11)
今回は、鈴木優人氏の指揮で、それも珍しく器楽曲だけでした。つまり、ブランデンブルグ協奏曲全曲演奏です。ポピュラーな曲のためか、満席に近かったように思えました。
今でこそブランデンブルグ協奏曲はJ.S.バッハの代表的かつたいへん人気のある楽曲ですが、長らく忘れられた存在だったそうで、20世紀に入ってから見出された曲だそうです。
古楽器演奏であることや鈴木優人氏の解説も含めて、ちょっと新しい”発見”がありました(笑)。ふだんあまり聞きなれない弦楽器がたくさん出てきました。また、レコードやCDで聞いていると、演奏する楽団の名前しか出てこないのでイメージできていなかったのですが、非常に少人数で演奏しているのに驚きました。
第1番 ヴィオリーノ・ピッコロと呼ぶ小型のヴァイオリンが登場。弦楽器・管楽器(コルノ・ダ・カッチャと呼ばれる”ホルン”も)+チェンバロで、総勢13名の”大編成”。
第6番 ヴィオラ・ダ・ブラッチョと呼ばれる”ビオラ”が主役。中低音のみの弦楽器(ヴァイオリンがない!)+チェンバロで、総勢でたった7名。
第2番 管楽器・弦楽器+チェンバロで、総勢10名。トランペットと言っても小型のホルンのような形をした小さなトランペットで、超絶技巧が求めらる華やかなソロパート。
第4番 弦楽器・管楽器(縦笛のリコーダーが登場)+チェンバロで、総勢9名。リコーダーも活躍しますが、どちらかというとヴァイオリン協奏曲。
第5番 チェンバロによる長大なカデンツァを含む一番有名なブランデンブルグ協奏曲ですが、たったの7名で演奏。弦楽器・管楽器(横笛のフラウト・トラヴェルソが登場)+チェンバロですが、これはもうチェンバロ協奏曲。チェンバロ演奏はもちろん鈴木優人氏。
第3番 弦楽器+チェンバロのシンプルな構成。総勢11名の”大編成”。ソロパートはなくて(?)、弦楽合奏が主。
ちなみに「ブランデンブルグ」はブランデンブルグ辺境伯(神聖ローマ帝国)のこと。現在のドイツ・ブランデンブルク州の大部分とベルリン、その他を領有していたそうで、ドイツ(プロイセン王国)の中核部に当たりますので、僻地という意味での”辺境”ではないのかもしれません。(あるいは、ローマから見て辺境なのでしょうか?)
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