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2015年5月27日 (水)

ヴェルディ 椿姫 ー新国立劇場ー

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 「椿姫」はイタリアのジュゼッペ・ヴェルディによる19世紀中頃のオペラで、世界のオペラ劇場の中で最も上演回数が多い作品の一つだそうです。

 原作の小説はアレクサンドル・デュマ・フィスによる「椿姫」(椿の花の貴婦人)で、オペラの原題は「堕落した女(道を踏み外した女:ラ・トラヴィアータ)」ですが、日本では「椿姫」として上演されることが多いようです。
 
 ちなみに、アレクサンドル・デュマ・フィスの父親は「モンテ・クリスト伯(巌窟王)」や「三銃士」に始まる「ダルタニャン物語」で非常に有名なアレクサンドル・デュマ・ペール、そのまた父親はフランス革命期の軍人としても知られているトマ=アレクサンドル・デュマで、3代続いて有名な人物を輩出した家系です。

 欧米にはツバキの自生はありません。日本のツバキが18世紀、中国経由でイギリスにわたり、東洋の神秘を秘めた花姿は瞬く間に、ベルギー・フランス・イタリアに広がり、19世紀前半には一大ブームになったそうです。フランスの小説家デュマは、汚れ無き愛と悲しみをツバキに込めて、名作「椿姫」を発表したと言われています。
(綺麗なツバキの花とは対照的に、サザンカやツバキにはチャドクガ(毛虫)がたくさん発生して、消毒や駆除、そしてひどい皮膚炎にならないように対策がたいへんです。)
 
 
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前置きが長くなりましたが、

「椿姫」は基本的には悲劇ですが、明るさ、華やかさ、力強さをもった音楽であることが人気の高い理由と言われています。お話は単純で、青年貴族が高級娼婦と恋に落ち、それに反対した青年の父親が娼婦に身を引くように懇願し娼婦も泣く泣く身を引くのですが、最後に不治の病の娼婦と青年の愛は再び実るのですが、時既に遅し・・・・、という悲恋のお話です。
 
 

 今回の公演は「新制作」と呼ぶ新しい演出のようです。素人なのでよく分かりませんが、
 
・主役のソリストをアレクサンドル・デュマ・フィスの原作小説の主人公の世代に近づけて比較的若いソリストを採用

・豪華絢爛というよりもシンプルですが、評価の高い舞台演出
(舞台に大きな鏡があり舞台全体が反射して見えるので、奥行きとともに出演者が非常に多く見えて、最初は少々戸惑を感じ、驚きました。また第3幕ではピアノがベットの代用?になっています。)
 
・第3幕で主人公が息を引き取るに至る場面では、紗(しゃ)をカーテン状に配置して主人公の夢の世界を表現しながら、紗に時々(多分、恋人の)男性の顔が浮かび上がりました。
 
 

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 主演は3人の外国人ソリストです。その他のソロは主に二期会の方々のようです。合唱は新国立劇場合唱団、管弦楽は東京フィルハーモニー交響楽団。指揮、演出、美術などは外国の方です。

 妻は第1幕と第2幕の合唱に惚れ込んでいました。確かに良かったでした。でも、この「椿姫」はほとんど個人技で決まるような感じです。主演も一人くらいは日本人でも良かったような気がしました。
 
 
 私が知っているのは、第1幕「乾杯の歌」、ヴィオレッタのアリア「ああ、そはかの人か~花から花へ」、第3幕「ヴィオレッタのシェーナ」くらいですが、開演早々超有名な「乾杯の歌」やヴィオレッタのコロラトゥーラのアリアを歌うのは、なかなか大変なのではないかと思います。
 
 主演のソプラノは、ピアノの上などで横たわりながら非常に不自然な姿勢で歌うことが多く、体の柔らかさとともに驚きでした。

 また、オペラのタイトルの「椿」ですが、妻によると第3幕のいつのまにか小さな白い椿を持っていて、最後に舞台の前方に出てくる直前に椿を落としていたそうです。

 幕間の休憩時間、外のテラスは気持ち良かった。パンフレットも1000円ですが、非常に読み応えがありました。インターネットによるといろいろな評論があるようですが、舞台も見やすい席だったし、我家は楽しんで帰る事ができました。

 今回は少々時間もあったので、劇場内もいろいろと見ることができました。満足の一日でした。

 
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撮影機材 OLYMPUS STYLUS 1s(28-300mm相当F2.8)
 

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