初冬の天童荘 2010 (2)
通された部屋では、最初にお抹茶とお菓子を頂きました。食事は部屋で頂くとのことでした。5名以上の場合は、広間のダイニングルームで食べることも出来るそうです。
夕食は懐石料理で約2時間半のコースとの事でしたので、午後7時からお願いしました。全部で9品、いずれも手の込んだ料理でたいへん美味しく頂きました。少々驚いたのは、二品目に早くも山形産のお米「つや姫」強飯が出て、最後に鰻蒲焼きと御飯がまた出てきたことです。天童荘は、元は最上川産の鰻を扱った鰻屋だったそうで、今でも名物として主人自ら鰻を焼いているそうです。お酒は地元酒造メーカーの出羽桜の冷酒を頂きました。
母屋の大浴場は、大きな内風呂と丸形桶の露天風呂からなります。部屋付きの風呂は、小さいながらも坪庭と接した内風呂です。開閉式のガラス扉を開ければ、そこはもう露天風呂の世界です。小さな丸い岩の中央からお湯がコトコトと湧き出していて、一人でゆっくりと寛ぐことの出来る空間でした。
朝食も美味しくて、昨夜たくさん食べたにもかかわらず、御飯を何度もお変わりしました。特に、卵焼き・ジューシーな厚手の油揚げ・おでんの里芋が印象的でした。最後に、クリスマスシーズンということでヒイラギが描かれた珈琲カップを片手に、広縁に腰掛けて内庭の紅葉の絨毯を眺めながら至福の時を過ごしました。
特に女将さんの御挨拶はありませんが、 チェックインからチェックアウトまで、担当の一人の仲居さんからお世話頂きました。食事中も仲居さんはお給仕の度に出たり入ったりしていましたが、場の雰囲気を乱すこともなく、夫婦の語らいの時間も十分とれ、仲居さんとの程好い距離感が好印象でした。稚拙な娯楽遊戯施設が無い、落ち着いた大人の宿です。
随所にある内庭や坪庭を通してどこからでも折々の季節感が楽しめることと、地元の四季の豊かな食材により、旅館の言う「二十四節気のおもてなし」が出来ているのかもしれません。
結論として、美味しい懐石料理、満足感の高い温泉、仲居さんとの程好い距離感、 稚拙な娯楽遊戯施設がない静かで落ち着いた大人の宿で、大満足でした。
撮影機材
Nikon D2HS, Ai AF Nikkor 35mm F2 S / Capture One 4 (PHASE ONE)
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