Canon EOS D6000 (1)
キャノンのハイエンド・デジタル一眼レフカメラの第二世代?の機種と言えます。EOS DCS-1/DCS-3(1995年発売)の後継機種として、1998年にEOS D2000/D6000が発売されました。D2000は200万画素・198万円、D6000は600万画素・360万円でした。その後NIKON D1、CANON EOS-1Dが発売され一気に低価格化が進むことになります。EOS-1Dは415万画素・75万円(2001年)でしたので、EOS-1D発売当初のキャノンのフラッグシップはまだこのEOS D6000でした。当時としては驚異的な600万画素です。なおEOS-1Dは、D6000と同じコダック製CCDを搭載した最後のキャノン製デジタル一眼レフとなりました。裏返せば、NIKON D1登場当時、キャノンではまだEOS-1D用自社製センサーを準備出来なかったのでしょうか。
スペック的に興味を引くのは、やはりコダック製600万画素CCD(35mm版換算値約1.3倍)でしょう。このCCDセンサーについて詳しい紹介を眼にすることはありませんので良く分かりませんが、正方格子600万画素、アスペクト比3:2、ISO 80-200、水平3040×垂直2008画素、また記録フォーマットはTIFF(Lossless圧縮RAW Data)で、毎秒約1コマの連写が可能とされています。
ほぼ同時期にコダック製600万画素CCDを搭載した製品として、Kodak Professional DCS 660 Digital Camera (NIKON F5 bodyベース、371万円、1999年)およびKodak Professional DCS 560 Digital Camera (CANON EOS-1N bodyベース、360万円、2000年)があります。これらのカタログを見ると、D6000と非常に類似しており価格もほぼ同じですので、基本的に同じCCDセンサーではないかと想像されます。コダックを中心に3社で技術開発が進められていたのでしょか。これらの最終モデルが、Kodak Professional DCS 760 Digital Camera (NIKON F5 bodyベース、2001年)となり、これ以降はCMOSを搭載したKodak Professional DCS Pro 14n Digital Camera、Kodak Professional DCS Pro SLR/n Digital Cameraとなります。一方「写真工業」の古い記事「コダックDCSプロバック」の中に、KODAK PROFESSIONAL DCS 460 Digital Cameraと中版用デジタルカメラバックDCS645は、同じフルフレーム型CCDセンサーを搭載していると書かれていますので、コダック製の一連の35mm一眼レフ用CCDはフルフレーム型なのでしょう。D6000の場合でも、CCDの製造上の歩留まりが非常に悪く、価格の2/3程度はCCDの価格のようです。
撮影機材
CANON EOS D6000, TS-E24mm F3.5L, EF 28-70mm F2.8L USM
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