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2007年3月10日 (土)

CONTAX 645用 Distagon T* 35 mm F3.5

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今でこそ、超広角レンズや広角系ズームレンズの後群には異常分散レンズが利用されるのが普通になりましたが、初めて、それも時間的にかなり先立って異常分散レンズを使用して設計を施されたのが、京セラ・コンタックス35 mm用 Distagon T* 21mm F2.8です。設計者が、APO Distagon と命名しようと考えたのも有名な逸話です。徹底した色収差の除去により、卓越した写りを生み出したこのレンズは、超広角レンズの傑作と言われています。形状的には、Distagon T* 21mm F2.8をそのまま大きくしたような、CONTAX 645用 Distagon T* 35 mm F3.5ですので、当然期待が大きく膨らみます。カタログやレンズ同封の説明書にも、異常分散レンズを使用しているとは、もう書かれていません。ZEISSの、今さら、あるいは当然と言った雰囲気でしょうか。
 写りは、Distagon T*21mm F2.8のまんまというか、優るとも劣らないレンズと言えます。中版ポジフィルムの広大な空間の中に驚くような高密度さが印象的で、すばらしいレンズだと思います。35mmと比べて、同じ画角でも中版の方が超広角感が少ないためにマイルドというか、個人的には普通に使い易いと思っています。

(本文は、以前サイト内のClub CONTAX 645 で書いた記事の一部に加筆したものです。)

花の聖母教会 ドゥオモ、フィレンツェ  (Duomo / Basilica di Santa Maria del Fiore, Firenze)
撮影機材 CONTAX 645,   Distagon T* 35 mm F3.5,   Fuji  Pro 400 (PN 400)

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